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グローバルパレットサイクル、次世代パレット循環流通

グローバルパレットサイクル(岩田享也社長、東京都中央区)は、次世代型パレット「サードパレット」(3RDPallet)を循環流通させる事業に乗り出した。オーパーツ(小村政人社長、千葉県野田市)が開発した、組み立てと分解が可能で再利用できるパレットの販売などを行う。パレットの回収や修繕を行う拠点網を築き、メーカーや物流会社にパレットの再利用を働きかけていく。(澤田顕嗣)
同社には八大(中央区)の岩田社長が個人で一部出資している。岩田氏は「6月から本格的に事業を開始した。パレットをみんなで使い回せば、コストを落とせる。トラック協会の仲間の力も借りながら各エリアに拠点を構築していく。パレットの再利用を定着させたい」と力を込める。
サードパレットは円すいを模したカップ(ポリプロピレン製)とサドル(同)で面材(パーチクルボードや段ボールなど)を固定。耐荷重は脚部となるカップやサドルの数と面材で調整できる。プラスチックの中でもポリプロピレンは強度があり、オーパーツは自社使用で5年程度の耐用年数を確認している。
カップの形状にも工夫を凝らしている。植木鉢のように積み重ねることができるため、バレットの保管や輸送は既存パレットに比べて大幅に効率化。10㌧車でパレット単体を運ぶ場合は、2倍程度を積載できるという。フォークリフトの爪を斜めから差し込めることも特長の一つ。
価格は、11型(1100㍉×1100㍉)の大きさで1800円からに設定している。
木製やプラスチック製との比較優位については価格面だけでなく、再利用やリサイクルが前提のパレットである点も挙げる。組み立てや分解が容易なので脚部が破損しても取り替えることができる。木製パレットを国際輸送に再利用する際は、燻蒸(くんじょう)処理が必要となるために廃棄処分されることが多いが、パーチクルボードは加熱加工されているため燻蒸が不要という。
日本に入ってくる製品の輸送にサードパレットが利用されることで、国内に再利用可能なパレットが蓄積されていく青写真も描いている。グローバルパレットサイクルでは不要となったパレットの回収業務を受託し、引き取ったパレットを修繕した上で再販売する。再利用が難しい場合はリサイクル原料となる。回収などを行う拠点は関東、北陸、中部を皮切りに各エリアに順次設置していく。
サードパレットの面材は製品の輸送に最適な形状を追求。タイヤやドラム缶は三つ葉のような形の面材で製品を上下で挟む「ミツバ型」を提案しており、タイヤメーカーが今秋から採用を予定しているという。
建設業を営むオーパーツはタイルの施工などを手がけているが、木製パレットの処理に伴うコスト負担や環境に与える影響が大きいと認識。タイルの運搬に用いた木製パレットは本来、現場で施工を終えた後は元請けが処理する責任を負うが、手間や費用を要するために下請け・孫請けにしわ寄せがいくことが常態化していることから、廃棄せずに再利用できるパレットを自社で開発した。
サード(3RD)には、第1世代の木製、第2世代のプラスチック製に次ぐ第3世代のパレットであり、リデュース、リユース、リサイクルなどの意も込めた。販売先はメーカーのみならず、特別積合せ事業者など物流会社も想定。小村社長は「パレットを使う立場から発想して開発した。技術は独占してはいけない。天下の回りものと考えており、岩田さんの人脈や人柄に魅了されて一緒に事業をやりたいと思った。国内のパレットの半分をサードパレットに置き換えるのが理想」と意気込む。
岩田氏は「サードパレットは産業廃棄物を排出しない未来志向のソリューションであり、木製パレットとプラスチック製パレットをコスト面でも上回る。物流業界にも次世代型パレットの利用を提案していく」と話している。

中堅・中小の食品スーパーマーケット200社余りで構成する協業組織、シジシージャパン(堀内淳弘CGCグループ代表、東京都新宿区)は、物流の「2030年問題」を視界に収めた手立てを複合的に講じていく。物流コストが増加基調で推移することをにらんだ施策と並行し、プライベートブランド(PB)商品の需要拡大に対応する態勢を強化。拠点の新設などを通じて全体の効率化と最適化を追求し、会員企業が勝ち残るための「強い物流の構築」に貢献する。(澤田顕嗣)
26年度は「勝ち残り、生き残り 変革への強い思いで。」を活動スローガンに策定。最重点で取り組む6項目の一つに「ロジスティクス強化」を盛り込み、最重要課題の「物流コスト抑制」に向け「配送改善(車両台数削減)」「調達の取り組み」「物流戦略委員会活動の強化」を実行している。
「関東から北海道や九州に向かう長距離輸送がタイトになっている。特に若い人は宿泊を伴う運行を嫌う上に、中継輸送が推奨されている影響が出ている」。商品本部の豊島英樹物流事業部長は「積載効率を高めるために曜日を集約しているが、波動が大きいのでトラックを確保するのが難しい。関東から沖縄へはフェリーを利用しているが、繁忙期はコンテナを取れないことが増えてきた。以前はリードタイムが1週間だったが、6月から納品計画を1カ月に前倒ししている」と「2024年問題」の余波を指摘。人件費や燃料費などの上昇によるコスト増のみならず、人手不足に起因した供給不安への対応も突き付けられていると口にする。
足元の大きな課題の一つが広域センターの機能増強と収支の改善。冷凍と冷蔵を中心に全温度帯の庫腹が足りないため、外部倉庫を活用せざるを得ずにコスト増を招いている。スペース不足は冷凍・冷蔵品のPBの伸びが主因で、これまでは外部倉庫を一時的に利用することで急場をしのいできたが、抜本的な対策として生鮮品と冷凍品を取り扱う拠点の拡張移転を首都圏で検討。これに加え、他のエリアでも生鮮センターの新設を検討課題に据えている。
車両確保がままならなくなっている中、1日の運行車両数を固定化する必要性を認識。例えば通常時は3台、旗日は4台と固定することで輸送手段を安定確保する。1日当たりの物量が多いエリアでは納品頻度を分散化し、運べないリスクの芽を摘んでいる。東北エリアは週3回を週6回に、中国エリアでは週2回を週4回に、それぞれ増やした。
運び手不足を逆手に取ったコスト抑制と効率化の取り組みでは、納品リードタイムの延長や納品回数の削減、指定納品時間帯の拡大を推し進めている。コストの抑制策は多角的に講じており、輸入商品は広域センターを経由せずに40?コンテナで消費地にある地区センターや加盟店のセンターに納品するメーカー直送に注力。
フルトラック(12・5㌧車)の運行拡大と併せ、ダブル連結トラックの運行を関東発・関西着で検討している。調達の領域では帰り便の活用にも力を入れている。
安定供給の実現に向けた施策の一環として、グロサリー(食品、菓子、雑貨、酒)のPB商品を対象とした輸送手段の多様化もテーマに設定。関東発・北海道着や九州着の31?コンテナによる鉄道輸送と、関東発・関西着のフェリー輸送を検討している。
パレット化にも力を入れており、加工食品や菓子など常温品は7割をパレット化。今後は食肉、水産、総菜のパレット利用も拡大していく方針だ。
物流の課題や改善活動を加盟企業と共有する物流戦略委員会は、開催頻度を3カ月に1回から隔月に増やした。
豊島氏は「物流業界を変えたい、ドライバーの労働環境を改善したい、と強く思っている。ドライバーの労働環境改善は物流費の抑制にもつながるので積極的に進める。付帯作業を率先して一掃する。入荷予約システムを活用することで待機時間を抑える。また、大手食品卸と共同配送の実施を検討している。CGCグループが先頭を切って日本の物流を刷新していく」と意気込む。

カネヨシ(鈴木克尚社長、愛知県みよし市)は、接続方式の異なる21㍍と25㍍のフルトレーラ(ダブル連結トラック)の両方に対応する専用機材(連結装置)の仕組みを提案し、架装メーカーと共同で特許を申請している。これにより、大量輸送による物流効率化やコスト削減を目指す。
5日のみよし物流センター「Gate B」(同市)の竣工式で公開した。ダブル連結トラックの連結方法は、21㍍サイズ(19、21、23㍍に対応)のセンターアクスル式と25㍍サイズのドーリー式があり、それぞれに接続形態が異なるため、サイズに合わせた専用の接続システムを備えた車両が必要となる。
展示したのは、カネヨシがアイデアを出し、特装車の製作を手がける浜名ワークス(田村元・社長、浜松市浜名区)が開発した「フルトレーラけん引用の両用接続システム及び両用接続システムトラクタ構成方法(共同特許出願中)」。トラクタヘッド側に、21㍍サイズに必要なベルマウスと25㍍サイズ専用のピントルフックの両方を備えることで、どちらの種類のトレーラもけん引できる。
この仕組みは4月の関西物流展で初公開し、注目を集めた。カネヨシは「当社は現在、ダブル連結トラックの21㍍サイズを8セット運用中で、25㍍サイズ2セットの導入準備を進めているが、それぞれのサイズに専用機材が必要になる点がネックだった。この特許技術により、運行・整備面で大幅な効率化を実現できる。今後もフルトレーラの活用を加速させ、荷主の物流効率化に貢献していきたい」としている。(梅本誠治)

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