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岩手県漁連、第1便出荷 香港へ水産物輸出

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2015/04/20 0:00

 【岩手】岩手県漁業協同組合連合会(大井誠治会長)は岩手県産水産物の販路開拓の一環として、ヤマト運輸(長尾裕社長、東京都千代田区)の国際クール宅急便を利用して香港市場での販売に乗り出した。14日には盛岡冷凍工場で出発式を行い、第1便の出荷を祝った。(富田久男)  東日本大震災から5年目に入り、県内漁港での水揚げ量が回復する一方、東京電力福島第1原発事故による風評被害の影響は依然として大きく、漁業者の復興対策として販路確保が喫緊の課題となっている。  こうした中、農林中央金庫が復興支援プログラムとして県漁連とヤマト運輸を仲介し、新たな販売ルートを開設して香港への輸出を実現させた。農林中金では、これまでも被災地の漁業者に対して、ワカメや昆布を国内外に出荷するため、段ボールや魚箱などの資材を供給してきた。今回は追加支援として、販促用リーフレット千枚の作成費用を負担した。  出荷するのは、県内で取れたアキサケの切り身を5種類に味付けした「鮭三昧」のそれぞれ2枚ずつ、計10枚入り。現地での販売価格は約6500円で、当初販売数量は月間20ケースを目指す。ヤマト運輸がヤフー香港で開設したインターネット通販サイトに商品を掲載し、受注に応じて香港の消費者に宅配する。同工場から出荷後、沖縄・那覇空港をハブ拠点として翌々日には消費者の手元に届けられる。  出発式で、大井会長は「津波で漁業者は壊滅的なダメージを受けたが、漁獲量も戻りつつある。復旧、復興への全国からの新しい支援に心から感謝したい。新しい販売ルートを確保することができ、安全、安心で良質な県水産品の販路拡大に努めていきたい」とあいさつ。  農林中金の山田秀顕仙台支店長は「金融だけでなく、被災地支援に力を入れてきた。今回、両者間を引き合わせることで価値の高い商品を香港の街に広めて欲しい」とエールを送った。  ヤマト運輸岩手主管支店の富田芳正支店長も「地域に一番身近で、愛される企業を目指している。当社のネットワークと高い輸送品質で需要を掘り起こし、地域産業の発展に寄与したい」と語った。  最後に、関係者らが見守る中、テープカットで第1便の出発を祝った。 【写真=テープカットで出発を祝う(左から)ヤマト運輸の富田支店長、農林中金の山田支店長、大井会長ら】





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