村田機械、自社開発の自動倉庫公開 効率化とBCP両立
産業
2018/03/08 0:00
村田機械(村田大介社長、京都市伏見区)は1日、自社開発した自動倉庫3基を擁するグローバルパーツセンター(愛知県犬山市)を公開した。自動倉庫は最新鋭のピッキングシステムや免震・制震装置を備えており、効率化と事業継続計画(BCP)の両立を図りたい物流企業などを顧客に想定している。 同センターは、敷地面積6千平方メートル、延べ床面積8千平方メートルの鉄骨造り2階建て。村田機械が取り扱う物流システム、工作機械、情報通信機器などのパーツを全て一元化して管理運用する中心拠点として、2月13日に稼働させた。 自動倉庫は3基で、長尺専用倉庫、パレット2400枚の倉庫、ケース3万個の倉庫を、それぞれパーツのサイズに応じて運用する。入庫時は自動的に荷姿が撮影され、画像データをより効率的な管理やピッキングに役立てるほか、作動中のトラブルを迅速に検知できるよう、ドライブレコーダー(DR)で動画を記録する。 また、長尺倉庫は震度6弱まで対応できる制震装置を持ち、それ以外の2基は震度6強まで耐えられる最新式の免震装置を完備している。更に、72時間連続運転が可能な自家発電システムも備えるなど、BCP対策も万全を期している。 センター長の山下洪市執行役員は「人手不足で需要が高まる中、自社製の自動倉庫システムを擁する当センターは、いわばショールームのようなもの。最新システムを顧客に提案する場として活用したい」と説明。 村田社長は「自動倉庫のインテリジェンス化は、ますますニーズが高まっている。物流機器の遠隔操作は我が社の得意分野の一つ。当センターと自動倉庫を更に進化させるので、期待していただきたい」と力を込めた。(星野誠) 【写真=最新鋭の免震装置を備える大型自動倉庫】