シマ商会、トラック向け中古部品販売を強化
産業
2018/02/01 0:00
シマ商会(島一樹社長、福島県南相馬市)は、トラック用中古部品の販売を強化している。 中古部品の取り扱い自体は、以前からB to B(企業間)の取引を中心に行っていたが、2017年1月からB to C(企業―消費者)を積極的に展開。ネット通販のサイトを立ち上げた。 3万点の在庫を完備し、充実したカウンセリング体制を構築。安心して利用してもらえる環境を整備した。12月からは「品質バカ」をキャッチコピーに、ブランディングを展開。12月時点での売り上げは前年同期を20%上回り、好調に推移している。 「はたらくクルマを通して日本・世界の仕事と生活を変え、常識を変える」をコンセプトに、物流業界の困り事をいかに解決するかに取り組んでいる。近年は、人手不足の影響で人件費が高騰。運送会社の収支を圧迫している状況を踏まえ、優良中古部品を活用することで、車検の費用を低く抑える方法を提案している。 6月に広告代理店と共同で実施したアンケートでは、中古を利用したいニーズはあるものの、「選ぶきっかけが無い」「品質が気になる」といった悩みの声が寄せられた。この結果を受け、中古部品に注力する路線を確信し、更なる事業拡大にカジを切った。 サイト上では、高齢者などインターネットに不慣れな人でも利用しやすいように、パーツと車両メーカー名だけで検索できるように工夫した。更に、電話ではトラック修理費カウンセラーが相談に応じ、概算金額を算出している。 島社長(42)は「車検や修理は高コスト。高品質な商品を提供することで、中古部品の認識を変えていきたい。日本の中古部品業界を考えると、米国ほどは進んでいない状況。今後も認知活動を通して、運送事業者のコスト削減と中古部品業界の活性化に寄与できれば」と意欲を見せている。(今松大) 【写真=3万点の在庫を完備】