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全ト協、全会員に緊急要請 1当死亡事故増加受け

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2017/11/30 0:00

 全日本トラック協会(坂本克己会長)は28日、事業用トラックが第一当事者となる死亡事故が増加傾向にあることに加え、22日に阪神高速道路で酒気帯び運転による死亡事故が発生した事態を重視し、全会員宛てに文書で交通事故防止への取り組みに対する緊急要請を行った。10月から高速道路上での重大事故が相次いだ上、これまで減少傾向だった死亡事故が10月末で21カ月ぶりに前年を上回った。年末繁忙期に向けて事故多発の恐れがあることから、関係者が一丸となって事故撲滅に取り組むよう呼び掛けている。(土屋太朗)  2017年1~10月の死亡事故件数は214件で、前年同期比4件増。16年1月以来、21カ月ぶりに前年同期を上回った。  更に、11月22日には大阪市の阪神高速で酒気帯び運転の事業用大型トレーラがタクシーと衝突し、タクシーの乗客1人が死亡し、1人が意識不明、乗務員が重傷を負う重大事故が発生した。事業用トラックの飲酒運転(酒酔い、酒気帯び)による事故は、06年に133件あったが、10年にかけて急激に減少。12年に24件まで減ったが、13年に32件に増加し、14年には30件となったものの、15年33件、16年37件と再び増加傾向に転じている。  14~16年にかけて発生した飲酒運転事故(100件)を集計したところ、都道府県別では大阪・福岡がそれぞれ8件と最多で、兵庫7件、東京・千葉・静岡は各6件と続いている。  国土交通省が6月に策定した「自動車運送事業における総合安全プラン2020」と全ト協が9月に決定した「トラック事業における総合安全プラン2020」では、20年までに死亡事故を200人以下とすることを目標に掲げている。  緊急要請では①「絶対に事故は起こさない」という気概と信念を持って安全運行に徹する②「正しい運転・明るい輸送運動」(11月16日~18年1月10日)の項目を再確認し、交通・労働災害の防止等の更なる徹底を期す③国交省の「年末年始の輸送等に関する安全総点検」に基づき、期間中の交通事故「ゼロ」を目指す取り組みを強化する――ことを求めている。





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