物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

大阪ト協海コン部会、空きコン返却 実態調査へ 引き受け拒否で負担増 ターミナルに改善求め

団体

2017/11/27 0:00

 【大阪】大阪府トラック協会の海上コンテナ部会(山口与嗣雄部会長)は15日、役員会を開き、ターミナルに返却する空きコンテナの輸送に伴う実態調査を行うことを決めた。(小菓史和)  空きコンの返却では、破損や内部の清掃不備の指摘を受けて、ターミナルから引き受けを拒否され、ドライバーがいったん持ち帰って再度運び込む――といったケースが度々発生。部会員の負担増につながるだけではなく、ドライバーの長時間労働の温床ともなりかねないことから、実態を調査した上で関係先に改善を求める。  これに対し、出席者から「海コン事業者はコンテナを輸送するのであって、自社に原因がないコンテナの破損や清掃不備の責任を負う義務は無い」「再配達の経費は運送会社持ち。我々に手間と負担を押し付ける行為は納得できない」といった声が上がった。  兵庫県トラック協会海上コンテナ部会(佐賀里隆之部会長)、阪神港海上コンテナ協会(山口会長)と協力し、事業者へのアンケートを実施し、実態を把握する。ターミナル会社には、コンテナを持ち込んだドライバーに持ち帰りを強要しないよう要請するとともに、荷主や船社には、運送会社に責任を押し付けないよう求める。  また、海コンを輸送中、阪神高速道路の料金所に設置された自動軸重計で重量オーバーが検知され、指導警告書が出されるケースが相次いでいる件で部会員へのアンケート結果を報告。  これまでに、部会員56社が回答。このうち指導警告書を「受け取った」と答えたのは16社にとどまっている。これに対し、山口部会長は「検知から指導警告書が届くまで3カ月、違反でないことを弁明してから結果が通知されるまで、更に2カ月程度を要する。あまりにも時間がかかり過ぎで、回答が少ないのは、その影響もあるのでないか」と指摘した。  また、「通行には特殊車両通行許可が必要になるが、例えば、新しいシャシーを購入、登録してから、通行許可が下りるまで3カ月ほどかかる。せっかく購入しても、その間は遊ばせておくしか手がない。代替なら手続きを簡素化するといった措置も、国土交通省に求めていかなければならない」と強調。ターミナルでの荷待ちによる車両滞留問題などと合わせ、近く国交省を訪ねて要請する考えを示した。 【写真=「自社に原因がないコンテナの破損や清掃不備の責任を負う義務はない」といった声が上がる】





本紙ピックアップ

ジャパンモビリティショー開幕、環境対応「実証→実用」

 商用車の環境対応が「実証」から「実用」へと移行している。日本自動車工業会(片山正則会長)主催の「ジャパンモビリティショー2025」が10月30日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕した。トラックメーカーなど各社は、…

国交省と公取委、合同荷主パトロール

 国土交通省と公正取引委員会は、大規模合同荷主パトロールを東京都で10月28、29の両日に行った。全国のトラック・物流Gメンが、大企業の本社の44%が集中し、地方に本社を置く荷主の主要支店も数多く立地する東京に集結した。…

近大病院・医学部移転、日通が輸送全体を管理

 近畿大学医学部の附属病院、近畿大学病院が大阪狭山市から堺市南区に移転するのに当たり、日本通運(竹添進二郎社長、東京都千代田区)が輸送の全体管理を務めた。医学部も移転する大規模な引っ越しだったものの、与えられた期間は8月…

京葉流通倉庫、出版効率化へPOD印刷

 京葉流通倉庫(箱守和之社長、埼玉県戸田市)は、書籍の在庫管理だけでなく、プリント・オン・デマンド(POD)による印刷業務も自社で手掛けている。倉庫会社として培ってきた在庫管理のノウハウを生かし、在庫数が一定数を下回ると…

オススメ記事

ジャパンモビリティショー開幕、環境対応「実証→実用」

 商用車の環境対応が「実証」から「実用」へと移行している。日本自動車工業会(片山正則会長)主催の「ジャパンモビリティショー2025」が10月30日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕した。トラックメーカーなど各社は、…

国交省と公取委、合同荷主パトロール

 国土交通省と公正取引委員会は、大規模合同荷主パトロールを東京都で10月28、29の両日に行った。全国のトラック・物流Gメンが、大企業の本社の44%が集中し、地方に本社を置く荷主の主要支店も数多く立地する東京に集結した。…

近大病院・医学部移転、日通が輸送全体を管理

 近畿大学医学部の附属病院、近畿大学病院が大阪狭山市から堺市南区に移転するのに当たり、日本通運(竹添進二郎社長、東京都千代田区)が輸送の全体管理を務めた。医学部も移転する大規模な引っ越しだったものの、与えられた期間は8月…

京葉流通倉庫、出版効率化へPOD印刷

 京葉流通倉庫(箱守和之社長、埼玉県戸田市)は、書籍の在庫管理だけでなく、プリント・オン・デマンド(POD)による印刷業務も自社で手掛けている。倉庫会社として培ってきた在庫管理のノウハウを生かし、在庫数が一定数を下回ると…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap