大和ハウス、岩手・北上にマルチ型 北東北で最大級の規模
産業
2017/10/05 0:00
大和ハウス工業が岩手県北上市に建設を進めていたマルチテナント(複数企業入居)型の大型物流施設「DPL岩手北上」が9月29日、竣工した。東北全域に向けた物流の要衝となっている北上エリアの北上南部工業団地に立地。東北自動車道・北上金ケ崎インターチェンジ(IC)から200メートルと、抜群の利便性を誇る。敷地面積が4万5570平方メートル、延べ床面積は2万8040平方メートル。北東北では最大級の規模となる。 1区画当たり約5200平方メートルの倉庫スペースは、1.5トンの荷重に耐え得る設計で、300平方メートル程度の事務所をそれぞれ併設する。高床式の荷台を採用し、各区画には最大80センチ上下に動くドックレベラーを導入。10トン車が17台まで駐車できるトラックバースも整備した。 施設の中央に幅15メートルのトラックの通路を配置。トラックの発着所が施設の中にあるので、冬場の吹雪や雨天時でも快適に作業ができる。トイレは共有と各事務所内のいずれも男女別となっており、女性の従業員やドライバーでも気兼ねなく利用できるように配慮した。また、停電時に事務所内のパソコンや照明などをカバーする非常用電源も備えた。 入居は10月から可能で、最大4者まで。全国展開する物流企業と、県内の運送会社、北上市周辺の製造業者を対象に、9月に内覧会を開催。年内の完全入居を目指し、現在は数社と交渉を続けている。岩手支店建築営業所の三浦英行所長は「数年前から保管スペースが足りないと言われていたエリアに、施設をオープンすることができた。団地内の企業と連携し、倉庫不足の解消につなげていければ」と話している。(今松大) 【写真=東北の物流の要衝となっている北上エリアに立地】