関ト協/事業者大会、相互応援協定を締結 災害時に8都県の住民守る
団体
2017/09/21 0:00
【東京】関東トラック協会(千原武美会長)は8日、事業者大会を開き、「災害時等の相互応援に関する協定」を締結した。1都7県のトラック協会会長が壇上で災害時の協定書に調印し、関東運輸局の持永秀毅局長が立会人として署名。住民の命やライフラインを守る体制整備を前進させた。(高橋朋宏) 千原会長は「4500万人を有する関東圏で大規模災害が発生した際に救援物資を迅速かつ確実に輸送するため、1都7県のトラック協会の人員や車両の相互応援を行い、盤石な体制を構築する。都民、県民の命は必ず我々が守るという強い気持ちを全国に先駆けて形にした。画期的な取り組みだと確信している」と述べた。 また、「こうした取り組みを通じて関ト協が一丸となって公共の福祉に寄与し、業界の社会的地位の向上を推し進め、トラック運送事業に携わる一人ひとりが夢と希望を持って働ける環境を実現したい」とあいさつ。 関東圏における自動車事故防止対策検討会の江森東委員長(東ト協副会長)が取り組み状況を報告。埼玉県トラック協会の遠藤長俊副会長と神奈川県トラック協会の高梨信広理事が事故防止対策を紹介した。 結城賢進・東ト協青年部本部長は「我々8都県のトラック運送事業者は、今後とも関ト協の下に結集し、力を合わせて諸課題の解決を図り、安全・安心で環境に優しい輸送に努めつつ、『トラックは生活(くらし)と経済のライフライン』としての役割を果たしていく」と大会宣言した。 小池百合子知事は「関東圏の産業、経済を支えてもらっている。改めて感謝申し上げたい。国民生活の安定では一番不可欠な部分を担ってもらっている。今後も更なる協力をお願いしたい」とあいさつ。 全日本トラック協会の坂本克己会長は「長時間労働にはブレーキ、生産性向上にはアクセル。ドライバーには世間並みの給料を持って帰ってもらう。関ト協には全国の模範になってもらいたい。皆さんと知恵を絞りながら、一緒に行動していく」と激励した。 記念講演では、元警察大学校長で、東日本大震災時に、宮城県警本部長だった竹内直人氏が震災当時を振り返った。 功労者表彰式も実施。懇親会がにぎやかに開かれ、カラオケ大会では、山梨県トラック協会所属の町田運輸の町田昌義社長が優勝した。次回の事業者大会は埼玉県で開かれる。 【写真=壇上に座る1都7県トラ協の会長】