ESR、日本最大の物流施設 700億円投資 延べ床面積39万平米
産業
2017/03/23 0:00
ESR(スチュアート・ギブソン社長、東京都港区)は17日、兵庫県尼崎市で延べ床面積39万平方メートルと日本最大、アジア全域で見ても最大クラスとなるマルチテナント(複数企業入居)型物流施設を開発する、と発表した。同社では初となる6階建ての施設で、2018年1月に着工し、19年12月に竣工させる。土地と建設費用を含めた総投資額は700億円に上る。(井内亨) 開発地は、阪神高速道路5号湾岸線・尼崎末広インターチェンジに近く、尼崎港周辺にある工業集積地区の一角。敷地面積19万4千平方メートルの旧パナソニック第3、4工場の譲渡契約を締結し、15日に引き渡しが完了した。関西全域をはじめ東日本、西日本へアクセスしやすい好立地で、大阪市に隣接していることから市内への配送拠点としての需要も見込む。 施設の名称は「ESR尼崎ディストリビューションセンター」を予定。同社の施設としては初めて、上り・下り専用の車路をそれぞれ設ける「ダブルランプウェー」方式を採用する。また、基本理念である「人に優しいデザイン」の下、最新の設備とアメニティーを導入。再生可能エネルギーも活用し、環境負荷低減に最大限配慮した最先端の物流施設を提供する。 テナントは、各種業界大手の誘致を計画。稼働すれば数千人規模の雇用創出が期待され、地域活性化に貢献できるという。 ギブソン社長は「当プロジェクトは規模、建物の形状、先進型物流施設のユーザーインターフェースを大きく進化させる――という金字塔を打ちたてることになるだろう。また、働く人々が商業複合施設と感じるような、ショップや託児所、リラクゼーションラウンジなどを導入する予定だ」と話している。 【写真=自社初の6階建て、ダブルランプウェー方式を採用(完成予想図)】