野村不、ランドポート小牧竣工 中京圏進出 テナント8割決定
産業
2017/02/02 0:00
野村不動産(宮島誠一社長、東京都新宿区)は1月27日、愛知県小牧市で建設を進めていた物流施設、ランドポート小牧を竣工させた。中京圏初進出の物件で、全国では12番目の施設。施工を担当した戸田建設の資材置き場跡地に建てられた。2月1日から入居の受け入れを始め、今後は両社の共同所有で運営していく。(梅本誠治) 現在、テナントは全体の8割が決定。4分割の半分を濃飛倉庫運輸(小澤義行社長、岐阜市)が利用し、トーウンサービス(古坐登志雄社長、さいたま市大宮区)は伊藤園の物流集約ニーズへの対応に活用する。残りのスペースも年度内に埋まることが見込まれている。 竣工式で、野村不動産の片山優臣常務執行役員は「6月に大阪府高槻市で完成予定の施設を含め、更なるノウハウの蓄積でより良いサービスを提供し、地域発展に少しでも貢献していきたい」とあいさつ。 濃飛倉庫運輸の尾関圭司専務も「愛知には2008年の名古屋市港区以来の進出。小牧は40年来、小規模の賃貸物件だけだったが、これを機に新たな提案ができることを楽しみにしている」と語った。 同センターは、敷地面積1万8700平方メートル、鉄骨造り4階建てで、延べ床面積4万1900平方メートル。環境配慮やBCP(事業継続計画)への対応、セキュリティー強化に加え、これまでの施設と同様、カフェテリアのスペースを取り入れて従業員が働きやすい環境を整えた。 立地は、愛知県の物流拠点が集まる東名高速道路及び名神高速道路の小牧インターチェンジから至近。ただ、施設周辺は住宅地で朝夕の渋滞が多いため、時間の使い方を工夫するオペレーションで対処するほか、地元行政によるバイパス道路の整備が待たれている。 片山氏は「eコマース(電子商取引)の拡大に合わせ、ランドポートでは今後、高槻市をはじめ8棟の建設を計画している。中京圏はまだ展開するチャンスがある。名古屋駅を中心に15キロメートル圏内で新たな物件を検討していきたい」と話した。 【写真=環境配慮やBCPへの対応、セキュリティーを強化】