滋ト協、県防災訓練参加 緊張感持ち本番想定
団体
2016/09/29 0:00
【滋賀】滋賀県トラック協会(田中亨会長)は、11日に行われた県総合防災訓練に参加し、緊急物資輸送を担当した。田中会長は「万一の時には、いつでも出動できるよう、備えを万全にしなければならない。今後も、常に緊張感を持ち、本番を想定した訓練を行っていく」と述べた。 午前7時、米原市から甲賀市にかかる鈴鹿西縁断層帯を震源とする大規模地震が発生。湖東地域で震度7を観測し、各地で大きな被害が出た――と想定。滋ト協は県の要請に応じ、直ちに輸送調整所を設置するとともに、トラックを長浜市の緊急救援物資備蓄倉庫に出動させた。 今回から、道路の被害及び避難所の状況などに応じ、輸送ルートや目的地が変更になることも考え、機動的な訓練を展開。各避難所に必要な物資、出荷や配送の指示、車両の現在位置や道路状況といった情報は、リアルタイムで調整所に集約された。 彦根支部(西村嘉次支部長)から3台が出動。計5カ所の避難所にビスケット、アルファ米を搬送。以前は物資に見立てた空き箱を使用していたが、今回は実際の備蓄物資に変更された。 主会場の荒神山公園(彦根市)には、西村支部長らが救援物資を積んで午前11時半に到着。速やかに、県職員やボランティアに荷物を引き継いだ。田中氏も駆け付け、訓練の模様を見守った。 三日月大造知事は「熊本地震での教訓を生かし、滋ト協の協力で輸送調整所を設けたことにより、的確でスムーズな物資搬送ができた」と講評した。(小菓史和) 【写真=救援物資を積んだトラックが荒神山公園に到着、速やかに荷物を引き継ぐ】