取引労働改善島根協、日通&ホシザキ電機選ぶ 現場公開や撮影検討
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2016/05/19 0:00
【島根】トラック輸送における取引環境・労働時間改善島根県地方協議会(飯野公央座長、島根大学准教授)は12日に4回目の会合を開き、パイロット事業について話し合った。 初めに、人事異動によって委員に就いた島根労働局の浅野茂充局長と、島根運輸支局の吉木清久支局長があいさつ。浅野氏は「若年ドライバーの確保に苦労する中、トラックによる重大事故が連続して発生している。家族から勤めさせたくないと思われると、更に困難な状況になる」と指摘。続いて吉木氏が、「この協議会が労働環境の改善につながることに期待したい」と述べた。 飯野座長と事務局に一任されていたパイロット事業については、日本通運の出雲支店木次営業所とホシザキ電機の島根工場を選定。香川、岡山両県にある着荷主の正式な受諾を得て、打ち合わせや実施に取り掛かることとした。 委員になっている日通松江支店の鷲尾忠彦支店長が、「(選定された)両社の間では、既に改善に取り組んでいるので、大きな変化があるかどうか未知数。しかし、改めて課題や解決策を導き出していきたい」と説明。 同じく委員であるホシザキ電機島根工場の江角隆生産管理部長は、「製品輸送をトラックに依存しており、お陰で安心して生産活動ができる。一緒になって、更なる改善を進めていきたい」と語った。 飯野氏は、「業界全体の底上げにつなげるためにも、パイロット事業の現場を見学可能にするなど、情報公開してはどうか」と提案。他の委員も、「映像や写真に残すだけでも参考になる」と同意した。事務局は、「何らかの形で情報提供できるよう検討したい」と応じた。(矢野孝明) 【写真=委員就任のあいさつをする吉木運輸支局長】