ユピテル、リフト専用DR発売 業界初360度 一目で状況確認・把握
産業
2016/02/29 0:00
ユピテル(安楽憲彦社長、東京都港区)は3月22日、360度撮影ができる超広角カメラを搭載した、フォークリフト専用ドライブレコーダー(DR)「FDR-810」を発売する。(田中信也) 従来のFDR-800の後継機として開発した。最大の特徴は、360度全周囲を撮影できるカメラを採用したことで、同社によると業界初という。これまで2台のカメラが必要だったが、リフトの天井部に設置すれば、付属のカメラ1台でドライバーやリフトの状況を一目で確認できる。カメラを前向きに設置すれば、前方の縦方向の状況を把握できるため、リフトの下に潜んでいる危険性を検証することも可能。 撮影した映像は、専用ソフトを使うことで、加工無しの魚眼表示に加え、①拡大フラット②パノラマ③リング型④ドーム型――など様々な表示に対応。これらの映像を効果的に活用することで、「事故の状況把握はもちろん、事故防止の教育・指導にも役立てることができる」(マーケティング部マーケティンググループ)としている。 また、屋外での使用やホースによる水洗いなど悪条件にさらされる業務用であることから、堅牢性を向上。これまでカメラユニットのみだった防水・防じん仕様をメーンユニット、センサーユニットを含む全ユニットに拡大した。 リフト独特の挙動に対応するため、従来型と同様、加速度センサーとジャイロセンサーを採用。「常時録画」「イベント録画」「常時+イベント録画」の3パターンの記録方式を導入できる。 更に、1台のカメラではどうしても生じてしまう死角を解消するため、オプションでサブカメラの設置が可能。周囲カメラを1台増やすことに加え、従来型に採用している120度広角レンズの増設もできる。二つのカメラによる映像は同時記録も可能だ。 三つのユニットと記録メディアのSDカード(8ギガバイト)、専用ソフト、電源ケーブルなどが基本セットで参考価格8万円。同社の直販がメーンで、自動車用品店などでは取り扱っていない。販売目標は年間5千台で、現在予約を受け付けている。 【写真=リフトの天井部に設置すれば、カメラ1台でドライバーやリフトの状況を一目で確認できる】