東北ト連、東運局と懇談 大口割引率最大50%岩手恒久的措置を
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2016/02/08 0:00
【宮城】東北六県トラック協会連合会(須藤弘三会長)は1月25日、東北運輸局と懇談会を開き、情報を交換した。(黒田秀男) 東北ト連から各県の会長と専務ら13人、運輸局からは永松健次局長、中屋敷守央・自動車交通部長ら8人が出席。須藤会長が「我々には課題が山積している。アドバイスを賜りたい」とあいさつし、永松氏は「懇談会は各県の会長からトラック業界の現状や課題などについて、意見を直接うかがえる貴重な機会と捉えている。率直な意見をお願いする」と述べた。 現況説明では、須藤氏が東北6県を総括して「取引環境・労働時間改善地方協議会に期待している。成果が出るよう、支援をお願いする」と要請した。 引き続き、各県が事業活動や課題などについて意見を発表。宮城県からは復興需要に伴うダンプ輸送について、被災地での144時間特例措置の延長とともに、通行量増大による渋滞緩和や道路の汚れ対策の強化などを要望。 青森県は、リンゴ輸出に対する物流貢献と飲酒運転根絶活動を説明。「あらゆる方法で飲酒運転根絶を推進中。適正化を通じて非会員にも強く働き掛けていく」と報告した。 岩手県からは、高速料金の大口・多頻度割引率最大50%適用について「1年限りでは不安だ。それなりの担保が無ければ、次世代型自動料金収受システム「ETC2.0」の導入判断は難しい。可能なら恒久的な措置を願う」と希望した。 秋田県は、燃料サーチャージの法制化や高速料金の大幅引き下げ、最低車両台数の引き上げなどを課題に挙げた。更に、改善基準告示について「守りたくても、守れない現実がある。机上論ではなく、現状をしっかりと見て欲しい。実態との乖離(かいり)がある」と指摘。 山形県は業界の健全発展に向けて「適正運賃が収受できれば、大半の課題は解決する。人材確保のためにも、今こそドライバーの処遇改善が必要」と強調。また、県内幹線道など物流ルートの整備も要望した。 福島県からは、原発事故に伴う汚染土壌の輸送に関して、協会を母体に設立した協同組合の優先利用を要請。更に、「パイロット輸送はダンプで行ったが、本輸送ではウイング車を希望する。沿線道を通行するので、安全を担保するにはウイング車が最適。営業車の7割を占め、車両確保も容易だ」と訴えた。 【写真=諸問題について意見を交換】