交協連会長、時代に合わせ規制強化 事業健全化法的担保が必要
団体
2016/02/01 0:00
全国トラック交通共済協同組合連合会が1月27日開いた理事会で、坂本克己会長は長野県で発生したスキーツアーバス事故に触れ、「タクシーやバスと違い、トラックには運賃、参入共に規制が無い。新しい時代に合わせて規制強化は不可欠で、事業の健全化には法的担保が必要だ」と訴えた。大高一夫相談役の訃報に弔意を表した後、補正予算、税制改正などに言及。高速道路の大口・多頻度割引率最大50%では、「軽油価格が下がっている中、(予算化は)非常に難しい状況だったが、業界の声が届いた。GPS(全地球測位システム)を内蔵した次世代型自動料金収受システム『ETC2.0』は効率化、合理化につながり、これを装着すると、最大5割引きを継続できる」と報告した。 物流政策については「トラック輸送が社会のインフラとしていかに役立っているか、初等・中等・高等教育の教科書の中で位置付けるため、国土交通省と文部科学省が詰めている」と述べた。 審議では、資産運用諮問委員会(藤原菅也委員長)の答申のほか、社会保障と税の共通番号(マイナンバー)制度への対応として、特定個人情報の適正な取り扱いを確保するための「基本方針」と「取扱規程」のひな型が承認された。交協連の増資については、5月の理事長連絡会議で意見を聞いた上で決定する。 黄綬褒章を受章した江森東氏(関東)と国土交通大臣表彰を受けた4人に慶祝金を贈呈。賀詞交歓会では、宮内秀樹国土交通政務官らが祝辞を述べた。(北原秀紀) 【写真=大口・多頻度割引について「非常に難しい状況だったが、業界の声が届いた」と話す坂本会長】