名古屋港、飛島ふ頭に15メートル岸壁 東南ア船舶大型化へ対応
行政
2015/12/10 0:00
名古屋港は、東南アジア航路の船舶大型化に対応するため、飛島ふ頭(愛知県飛島村)東側のコンテナターミナルに水深15メートルの岸壁2バースを新設する。岸壁総延長は700メートル航路の需要を取り込む。2018年後半をメドに、14年比44.7%増の372万TEU(20フィートコンテナ換算)の取り扱いを目指す。 国土交通省が7日開いた交通政策審議会港湾分科会(小林潔司分科会長、京都大学経営管理大学院教授)で、名古屋港港湾計画の改訂について審議。諮問した国交相に対して「適当」と答申した。 同港の14年の総取り扱い貨物量が2億762万トン、外貿コンテナ貨物量は257万TEUで、いずれも計画の見通しを超えた。貿易額は17兆913億円で、東京港に次いで多い。貿易黒字額は5兆6583円で全国1位となっている。 計画を改訂し、港湾機能を更に高める。コンテナや自動車関連の取り扱いを増やし、中部地域に集まる「ものづくり産業」の国際競争力強化につなげる。飛島・鍋田の両コンテナふ頭では、いずれも水深や岸壁延長を実現。飛島ふ頭と弥富ふ頭(弥富市)をつなぐ新たな臨港道路も計画する。東南アジア航路での取り扱いを、計画の目標年次である18年後半までに48.9%増の146万TEUに、近海航路では25.7%増の122万TEUに、それぞれ引き上げる。 また、弥富ふ頭や金城ふ頭(名古屋市港区)では新たなふ頭用地を確保するなどして、RORO船や自動車専用船の大型化に対応。完成車輸送の機能を集約し、効率化を図る。目標年次までに、18.7%増の2億4660万トンの取り扱いを目指す。(土屋太朗) 【写真=コンテナや自動車関連の取り扱いを増やすことを確認】