物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

山藤運輸、液体肥料を運搬・散布 リサイクル会社と連携

物流企業

2015/11/02 0:00

 【宮城】山藤運輸(佐藤一四郎社長、宮城県南三陸町)は、南三陸町が掲げているバイオマス産業都市構想の一環として、液体肥料の運搬と散布を本格的にスタートさせた。  同構想は、町内での地域資源の循環利用を目指すもので、東日本大震災からの復興に取り組む同町では、2014年3月に国から認定を受けている。同年7月、産業廃棄物のリサイクルなどを営むアミタ(熊野英介社長、東京都千代田区)と連携して、事業を進めてきた。  10月16日同町志津川に、バイオガス施設の南三陸BIO(ビオ)が完成した。町内の住宅や店舗から排出される生ごみ、し尿、汚泥などの有機系廃棄物を発酵処理し、バイオガスと液体肥料を生成。ガスは発電して施設内で使用し、液体肥料は農地に散布してコメや野菜を育てる。処理能力が1日当たり19.5トン、発電量は年間21.9万キロワット時で、肥料の生産量が年間4500トン。  山藤運輸は、新たに導入した3.7トンのバキュームカーで液体肥料の運搬を請け負うとともに、春から稼働させた2.5トンの散布車を使って肥料の散布も手掛ける。循環社会への取り組みをモチーフにしたオリジナルキャラクターの「メタンくん」と「めぐりんちゃん」を大きくラッピング。一般市民や観光客に広くアピールしていく。  施設の竣工式で、佐藤仁町長が「本町が目指す構想の中核をなす施設が完成し、大変うれしい。資源を再利用する仕組みが整い、地域循環型の街づくりを具現化できる」とあいさつ。  山藤運輸の佐藤克哉常務は「運ぶをテーマに地域貢献したいと考えていた。バイオマス都市構想の象徴的なモデルとなり、復興だけでなく、その後の雇用の受け皿にもなれば」と意欲を見せた。(今松大) 【写真=バキュームカーと散布車で、液体肥料の運搬と散布を手掛ける(右から2人目が佐藤常務)】





本紙ピックアップ

プラス、農産物を多店舗に転送

 和歌山県を中心に31店舗の農産物直売所「よってって」を運営するプラス(野田正史社長、和歌山県田辺市)は、近隣の登録生産者が夕方までに持ち込んだ新鮮な品物を、翌日の朝に他店舗の店頭にも並べるという独自の転送システムを構築…

自民総裁選、トラック業界への影響は?

 27日に投開票が行われる自民党総裁選には、過去最多の9人が立候補し、派閥の政治資金事件を踏まえた政治改革や経済政策、社会保障、外交・国防対策などを巡る論戦が行われている。また、野党第一党の立憲民主党の代表選(23日投開…

ヒューブル/外国人採用支援、「自動車運送業」で展開

 特定技能外国人の採用・雇用支援事業を行うヒューブル(輿石昌明社長、東京都港区)は、特定技能に追加された「自動車運送業」分野で事業展開し、物流・運送業界の人手不足の解消を目指す。特定技能制度が導入された翌年の2020年か…

経産省/水素燃料普及へ、重点地域を選定

 経済産業省は、トラック、バスなど商用車でのFCV(燃料電池車)、水素燃料の普及に向け、商用車の登録・走行が多く、かつ導入に意欲的な地域を重点地域に定める。併せて、既存燃料との価格差を踏まえた支援などを実施していく。今冬…

オススメ記事

プラス、農産物を多店舗に転送

 和歌山県を中心に31店舗の農産物直売所「よってって」を運営するプラス(野田正史社長、和歌山県田辺市)は、近隣の登録生産者が夕方までに持ち込んだ新鮮な品物を、翌日の朝に他店舗の店頭にも並べるという独自の転送システムを構築…

自民総裁選、トラック業界への影響は?

 27日に投開票が行われる自民党総裁選には、過去最多の9人が立候補し、派閥の政治資金事件を踏まえた政治改革や経済政策、社会保障、外交・国防対策などを巡る論戦が行われている。また、野党第一党の立憲民主党の代表選(23日投開…

ヒューブル/外国人採用支援、「自動車運送業」で展開

 特定技能外国人の採用・雇用支援事業を行うヒューブル(輿石昌明社長、東京都港区)は、特定技能に追加された「自動車運送業」分野で事業展開し、物流・運送業界の人手不足の解消を目指す。特定技能制度が導入された翌年の2020年か…

経産省/水素燃料普及へ、重点地域を選定

 経済産業省は、トラック、バスなど商用車でのFCV(燃料電池車)、水素燃料の普及に向け、商用車の登録・走行が多く、かつ導入に意欲的な地域を重点地域に定める。併せて、既存燃料との価格差を踏まえた支援などを実施していく。今冬…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap