物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

陸災防11月、リフト荷役検定を開始  正確性など評価

団体

2015/08/03 0:00

 陸上貨物運送事業労働災害防止協会(川合正矩会長)は7月27日、「フォークリフト荷役技能検定」の正式運用を11月から開始する、と発表した。荷役作業の労災防止を目的に、運転者の「安全、正確、迅速な作業」を評価し、検定1級、2級を認定。11月に、2級試験を全国9カ所で実施する。(佐々木健)  陸災防では7年前から準備作業を進めており、長年実施してきた全国フォークリフト運転競技大会のノウハウを踏まえ、審査基準を取りまとめた。試験科目は、学科(荷役作業一般、関係法令、フォークリフトの走行・荷役・力学)300点、実技科目の点検(43項目の作業開始前点検)200点、運転(所定コースでの走行・運搬・積み下ろし作業)500点の千点満点。  競技大会は技術面のみの評価だったが、技能検定では荷役作業を重視。法令試験で「はい作業主任者技能講習」や「荷役作業安全ガイドライン」に基づいた荷役作業一般の知識を出題するほか、2級の点検試験では不具合箇所を設けず、実務上の安全性確認に出題範囲を限定する。  運転試験では、2級が最大荷重1〜1.5トン、500キログラムのウエートで走行する一方、1級は最大荷重2〜2.5トン、1トンのウエートを使用。点検試験では不具合箇所を設け、競技大会並みの高度な技能レベルを要求していく方針だ。  学科・実技は個別に合否判定を行い、どちらも合格水準を満点の80%以上とする。実技科目については、点検・運転の両方で満点の60%以上取得を求め、合格した科目試験は、その年度を含めて3年間受験を免除。落第した科目のみ受験可能とする。  合格者に交付する合格証は有効期間を記載。5年ごとにフォークリフト運転業務従事者教育の受講を義務付け、最新法令への対応を促す。未受講でも、取り消しではなく停止として処理し、受講後に再度登録する。  陸災防では技能検定を、技能士と同じく国家資格化する方針で対応。厚生労働省の技能検定は職種・作業を限定するよう求めていることから、職種をフォークリフト荷役、作業は「カウンターバランス式で内燃機関駆動のフォークリフトによる荷役作業」とした。今後、要望などを踏まえ、カウンターバランス式でもバッテリー駆動のものや、リーチリフトへの対応も検討していく。  陸運業のほか、製造業などフォークリフトを荷役作業で使用する全業種の作業従事者を対象にしている。





本紙ピックアップ

政府、特定技能に「物流倉庫」

 政府は、外国人在留資格の「特定技能」の対象に物流倉庫の管理など3分野を追加する方針を固めた。新たな分野については、業務所管省庁の要望を踏まえ、対象の範囲や要件などを検討・精査。12月までに分野別の基本方針を閣議決定する…

トラ新法、国会審議入り

 トラック運送事業の許可更新制の導入や適正原価の義務化などを規定する「トラック事業適正化関連法案」が23日、衆院国土交通委員会(井上貴博委員長)で、委員長提案として提出され、了承された。27日の本会議で採決が行われ、衆院…

「次期環境行動計画」概要、モーダルシフト推進

 国土交通省は20日、次期環境行動計画の概要を固めた。多様な輸送モードを活用した新たなモーダルシフト、共同輸配送といったグリーン物流の推進、電気やバイオ燃料といったクリーンエネルギーへの移行などのほか、こうした取り組みが…

大阪・関西万博/開幕1カ月、交通渋滞「大幅増なし」

 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開幕から、1カ月以上が経過した。世界中から多数の来場者が訪れることで物流への影響が懸念されたが、ほとんどは鉄道を利用して来場しており、会場がある大阪港夢洲(ゆめしま)地区周辺…

オススメ記事

政府、特定技能に「物流倉庫」

 政府は、外国人在留資格の「特定技能」の対象に物流倉庫の管理など3分野を追加する方針を固めた。新たな分野については、業務所管省庁の要望を踏まえ、対象の範囲や要件などを検討・精査。12月までに分野別の基本方針を閣議決定する…

トラ新法、国会審議入り

 トラック運送事業の許可更新制の導入や適正原価の義務化などを規定する「トラック事業適正化関連法案」が23日、衆院国土交通委員会(井上貴博委員長)で、委員長提案として提出され、了承された。27日の本会議で採決が行われ、衆院…

「次期環境行動計画」概要、モーダルシフト推進

 国土交通省は20日、次期環境行動計画の概要を固めた。多様な輸送モードを活用した新たなモーダルシフト、共同輸配送といったグリーン物流の推進、電気やバイオ燃料といったクリーンエネルギーへの移行などのほか、こうした取り組みが…

大阪・関西万博/開幕1カ月、交通渋滞「大幅増なし」

 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開幕から、1カ月以上が経過した。世界中から多数の来場者が訪れることで物流への影響が懸念されたが、ほとんどは鉄道を利用して来場しており、会場がある大阪港夢洲(ゆめしま)地区周辺…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap