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近畿各ト協、交付金「満額」が拡大 大阪・兵庫は減額続く

団体

2015/03/30 0:00

 【大阪】近畿各府県トラック協会に対する2015年度の運輸事業振興助成交付金の交付額が出そろった。11年度に橋下徹前大阪府知事が大阪府トラック協会(坂本克己会長)への交付金を異例の「ゼロ査定」として以来、その影響は近隣府県にも〝飛び火?、奈良県以外で財政難などを理由に一部カットが続いてきた。統一地方選挙を目前に控え、15年度も大幅減額が続く大阪では、満額交付への道が開けるかどうか、府議会議員選挙の行方に関心が集まる。(落合涼二、渡辺弘雄、小菓史和、上田理子)  大阪府議会は、17、18両日にかけて開いた2月の定例会本会議で15年度予算を承認。大阪ト協に対する交付金は6億201万円が計上された。採決を前に、自民党が提出した交付金の予算措置に対する修正動議を賛成多数で可決。しかし、松井一郎知事は、「府が使途の決定に関与できない中央出捐金を計上することはできない」とする従来の主張を繰り返し、可決に3分の2以上の賛成を要する再議を要求、維新の議員が半数近くを占める中、十分な票数を得られず修正案は否決、予算は原案通り成立した。  大阪ト協の長野稔特別参与は、専務時代から減額を続ける府との折衝に当たってきた。「維新の主張は法を無視した全くのご都合主義。数の力を背景にした権力エゴであり、とても承服などできない」と怒りをあらわにした。  府が、算定式に基づく額を公表していないため、正確なカット率は不明だが、法定額は10億円超とみられ、40%以上の大幅削減という異常事態が続いていることになる。  11年度以降、大阪ト協は交付金事業を維持するため、交通安全や環境対策などに充てる基金を次々と取り崩してきた。15年度も「不足分は何とか自己資金で賄える」(事務局)としているが、こういった予算措置も限界に達している。  隣の兵庫県でも、カットは続く。県は兵庫県トラック協会(福永征秀会長)に対する交付金5億2161万円を予算計上。兵庫も出捐金を認めず、相当額(25%)を減額してきた。14年度から12.5%に圧縮されたものの、15年度は金額ベースでは14年度比1.4%増だが、カット率は12.5%と変わらない。  一方、京都、滋賀、和歌山の各府県では、15年度から満額に戻る。14年度の10%カット以来、4年ぶりの満額となる京都府トラック協会(金井清治会長)へは、2億7800万円が予算計上された。14年7月、燃料価格高騰対策の一環として、自民党の西田昌司副幹事長(56)に要望書を提出した際、交付金の件についても現状を説明し、満額交付を訴えていた。  西田氏は「東京へ戻って関係者に話を聞いてみる」と約束した。その後、総務省と国土交通省の担当者を呼び、交付金制度の内容などをヒアリング。山内修一副知事に電話を入れ、満額交付を要請したという。  14年11月、滋賀県では、三日月大造氏(43)が知事に就任。元国交副大臣で、タクシー業界の再規制や交付金法制化に尽力しており、滋賀県トラック協会(田中亨会長)の陳情に対し、「交付金の趣旨や業界の事情は十分に理解している」と、15年度は満額の1億9467万円を計上した。  和歌山県トラック協会(竜田潤三会長)では、15年度の交付金収入として、14年度当初予算に比べ12.7%増の1億2976万円を計上。交付金制度創設時から続いてきた10%カットがようやく終わった。12年度以降、満額交付を続けてきた奈良県トラック協会(藤岡修三会長)では、15年度は14年度に比べ5.7%増の1億1367万円を計上、方針に変化は無いとみられる。  近畿運輸局は、各府県の15年度予算編成に対し、阿部竜矢自動車交通部長が行脚し、理解を求めてきた。交付金の満額交付拡大は、こうした行政の働き掛けや、トラック業界の社会的役割に対する理解が深まった結果と言える。依然としてカットを続ける大阪、兵庫の両府県の今後が注目される。 【写真=京ト協では自民党の西田副幹事長に交付金の状況について説明(14年7月)】





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