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JUIDAなど、ドローン評価基準を策定 福島RTF実験踏まえ

産業

2019/03/22 0:00

 日本UAS産業振興協議会(JUIDA、鈴木真二理事長)、日本産業用無人航空機工業会(JUAV、阪口晃敏会長)、日本無人機運行管理コンソーシアム(JUTM、鈴木代表)は15日、ドローン(小型無人機)の目視外飛行の安全運航を実現するための教育、機体、運航管理の各評価基準を発表した。  評価基準は、3団体合同で実施した福島ロボットテストフィールド(RTF、福島県南相馬市)での実証実験の結果を受けて取りまとめたもの。物流分野でのドローン実用化に不可欠な、過疎地での目視外かつ補助者無しの「レベル3」、更には都市部での「レベル4」の飛行に向け、活用していく方針だ。  JUTMは、目視外・補助者無しの飛行を福島RTFで行うための運航管理のガイドラインを策定した。国土交通省が規定する①第三者の立ち入り管理②有人機などの監視③自機の監視④自機周辺の気象状況の監視――に関する要件を満たしているかを評価。その結果を踏まえ、目視外飛行実験ができる試験場の実現につなげていく。  また、JUIDAが策定した操縦者、運航管理者などの人材教育に関する評価基準では「目視無しで危険な状況を認識」「危険な状況に対して適切に対応できるか」「トラブル対応のプロセスが適切か」「運用中のコミュニケーションが適切か」の4点を重視。この基準を用い、目視外飛行の運用者の適正度を評価する人材育成プログラムを作成し、新たな資格制度の創設を検討していく。  一方、JUAVは、機体に関する評価基準を策定し、福島RTFでの実証実験で、飛行計画作成と飛行の可否判断、産業用ドローンの目視外飛行と定点耐空性能の模擬評価などを検証。検証結果を参考に、目視外飛行の安全基準について検討していく。  JUIDAなどが主催する国際展示会・カンファレンス「ジャパン・ドローン2019」の最終日の15日、各団体が基準の概要や福島RTFでの実験成果などを報告。今後の構想について、鈴木氏は「レベル3の実用化に向け、今回策定した全ての基準を用い、(空域・気象管理などの機能を備える)通信塔間での目視外飛行を実施したい」と語った。(田中信也) 【写真=各団体が基準の概要や福島RTFでの実験成果などを報告】


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