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聖亘トランスネット、車部品の流通加工受注

物流企業

2016/02/01 0:00

 【神奈川】聖亘トランスネットワーク(山田裕社長、神奈川県平塚市)は1月から、自動車部品の流通加工・配送を受注し、業務をスタートさせている。また、2018年度を最終目標とする中期経営ビジョン「サクセス2018」に基づき、収益構造の改善を進めて企業体質を強化。今後3年で売り上げを3割引き上げる計画だ。(吉田英行)  自動車部品の流通加工は、メーカー系物流会社から受注。これまで物流会社が自社で手掛けていたが、倉庫の移転・集約に伴い外部委託した。  聖亘トラネットの海老名倉庫(海老名市)の半分のスペースを使い、バルブ、ビス、バンドなど千アイテムの入出荷、ピッキング、保管、箱詰め、クリーンルームでの詰め替えなどを受託。倉庫管理システム(WMS)を導入し、精度の高い在庫管理を実現している。併せて、県内2カ所の自動車関連工場への配送も始めた。  聖亘トラネットは運送事業のほか、運行管理・配車システム「トランスサポーター」の開発・販売も手掛ける。今後、WMSと自社開発の運行管理システムを連動させたシステムを構築。荷主であるメーカー系物流会社に提案していく。16年度中にも、工場への配送でシステムの実証実験を開始する。  サクセス2018は、15年度から始動した4カ年計画。収益構造改善による企業体質の強化を目標に掲げ、①運送原価の低減②経費削減③効率化と売り上げ拡大――に重点的に取り組む。  運送原価の低減では、人件費は削減せず、交通事故・故障に伴う車両修繕費、製品事故による弁済費や事故対応の労務費、積み残しや誤積みで発生する余分な燃料費といった無駄を無くす。また、保有車両数を増やすことで、スケールメリットを生かし、1台当たりの固定費負担を抑える。更に、新規業務開拓と運行管理・配車システム活用による稼働率向上で売り上げを拡大。同社の保有車両数は現在37台だが、今後3年間で10台程度増車する。  こうした取り組みを通じ、運送原価と経費を毎年度10%ずつ削減する一方、売り上げは毎年度10%引き上げる。16年3月期の売上高は前期比横ばいの3億円となる見通しで、中期経営ビジョンが終了する19年3月期の売上高は、16年3月期比33%増の4億円を目指す。  山田社長は「ビジョンの趣旨を職場全体に浸透させ、全社員の意識が目標に向かうようにすることが必要。そのためには、核となるリーダーの育成も欠かせない」と話している。 【写真=運送原価と経費を削減した上で、売り上げを毎年度10%引き上げ(本社)】





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