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丸三G物流連絡会、巻取原紙の荷役実践 作業手順を再確認

物流企業

2015/07/06 0:00

 【福島】丸三グループ物流連絡会(鎌田武雄会長)は6月27日、乗務員研修会を開き、巻き取り原紙の荷役作業の手順を確認するとともに、荷崩れや転落防止の実技訓練などを通じて安全作業の徹底と意識高揚を図った。  同会は、丸三製紙(三田計社長、福島県南相馬市)が生産する紙製品や古紙原料の安定輸送を目的にした輸送協力会で、会員は8社。毎年、巻き取り原紙の荷役作業やドライバー教育、健康管理などに関する研修会を開いている。今回は幹事会社の丸カ運送(佐藤信成社長、同)の本社倉庫を会場に実技指導を行った。  鎌田会長は「運送業界では荷役作業中の転落・墜落事故が多発傾向にある。基本に徹する作業を実践し、安全で安定した輸送サービスで顧客の信頼に応えていこう」と呼び掛けた。  丸三製紙は今春、新型マシーンが稼働し、年間6万5千〜7万トンの生産体制を構築。原料となる古紙供給量も増え、東日本大震災以前より輸送需要が増大している。  はじめに、熱中症予防対策とグルーブ製紙工場内で起きた荷役事故事例などを説明。再発防止に向けた安全管理体制の強化と作業手順を再確認した。  続いて、1ロール1トンを超える巻き取り原紙の荷役作業を実践。レンゴーロジスティクス福島営業所の作業担当者が指導役を務め、ジョロダー棒を使った積み下ろしや電柱積み(並列横積み)を行いながら作業手順を解説し、安全確認の徹底を促した。特に、荷台後方からの荷下ろしでは、最後部より1.5メートル手前でテコ棒や歯止めを使いいったん停止。安全確認後、次の作業に移るなど、基本手順の励行に心掛け、転落や手足の巻き込み事故を未然に防ぐよう注意を喚起した。  鎌田会長は「物流センターなどでは荷役作業の機械化が進んでいるが、配送先によってはスペースが狭かったり、荷役機械が少ないこともある。いまだに手作業での荷下ろしも多く、新人だけでなくベテランにとっても手順を再確認する絶好の機会だ。今後も内容を充実させていきたい」と話した。(富田久男) 【写真=ジョロダー棒を使い積み下ろしを指導】





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