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栃ト協塩那支部、ラップ「ダンプ」製作 地元警察とデザイン

団体

2025/12/19 0:25

 栃木県トラック協会の塩那支部(鷹栖揚輔支部長)が那須塩原警察署から「トラックパトロール隊」に任命され、両者が協調し半年以上かけて作り上げたラッピングダンプを筆頭に、地域を走るトラックが交通安全の啓発をけん引している。
 10月末から運行を開始。見る人の「目線」を特に意識して、歩行者の視界に入りやすい左側面には「反射材で身を守ろう!」の標語を、対向車のドライバーが目にしやすい右側面には「横断歩道は歩行者優先」の標語をそれぞれ入れている。
 後続車両の視界に入るボディーとキャビンの後部には、それぞれ「交通安全」「めざそう! 交通事故ゼロ」の文字。車両の随所に栃ト協の「トラッピー」、県警の「ルリちゃん」を散りばめた。ドアにラッピングした「あなたの安全見守り隊」の文字は、この車両が担っている役割そのものを示す。
 トラックやダンプといった大型車は、交通弱者を威嚇しているイメージがある。そんな車を「安全を見守ってくれているイメージ」にできないか――。警察とのラッピングダンプ製作に当たり、鷹栖支部長は「協会と警察で、見えている課題も違う。コラボレーションが実現すれば、啓発効果も上がると考えた」と意図を語る。
 企画の発端は、那須塩原署の平山信行署長の「ラッピングダンプは見かけない」という一言だった。以前から同署とは交流を密にしていて、今回のデザインは定例の意見交換会を端緒に、半年ほどのやり取りの末に決まった。

「怖い」イメージ払しょく

 車両を提供したのは北関東環境開発(奥田美弘社長、那須塩原市)。産業廃棄物などを扱う同社では、ダンプ車のイメージ改善が課題だった。奥田社長は「大きなダンプ車が出入りする、塀に囲まれたところで怖い人たちが何かやっている会社でしょ、と従業員が言われたと聞いた時、衝撃を受けた」と話す。
 同社は事業所周辺へのマリーゴールドの植栽や地域住民を招いた感謝祭の実施など、個社での取り組みも推進。地域を走る自社の車両にラッピングを施すことで、地域貢献にもつなげたい考えだ。「小さな会社も、発信が必要な時代。『大きな車が地域をパトロールしてくれている』となれば、安心にもつながるのでは」(奥田社長)
 交通安全の啓発は、同署にとっても切実な課題だ。管内の人身事故数、死傷者数は11月時点で前年同期より増えている。平山氏は「広報・啓発が喫緊の課題」と認識。ラッピングダンプの製作については「世の中を見ても、ラッピングダンプは多くない。話題性からしても、取り組む価値がある」とその意義を説き、「大きなトラックに標語を掲載し、市街地から農村まで走ってもらえる。即効性はなくとも、思いは必ず市民に届く」と話している。(山根藍利)

歩行者側と対向車側にそれぞれ標語をラッピング




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