GLP/流山PJ、更に5棟開発 国内最大規模 延べ床90万平米へ マッチングなど積極展開
物流企業
2019/04/30 0:00
日本GLP(帖佐義之社長、東京都港区)は、GLP流山(千葉県流山市)プロジェクト(PJ)で新たに5棟の物流施設を開発する。これにより、既存物件3棟を含めて総延べ床面積が90万平方メートルとなり、ディベロッパー単独での同一箇所で開発する規模としては国内最大を誇るという。この規模を生かし、庫内スペースのシェアリングサービスやソリューションの提供、アメニティーの整備などを積極的に展開。物流効率化や人手確保・定着、季節波動への対応などに優位性のある施設群とする。 23日の記者会見で、帖佐社長が計画概要を説明した。 流山PJでは、2016年9月に着工した1棟目を皮切りに順次開発を進め、19年3月に3棟目を竣工。稼働率は4月23日時点で3分の1ほどだが、入居率は100%という。18、19年で段階的に土地を取得して、新たに5棟を開発。「フェーズ2」と位置付け、全棟マルチテナント(複数企業入居)型の設計とする構想だ。20年2月に1棟目に着工し、23年6月には最終棟を竣工させる予定。全8棟の総開発費は1840億円。 GLP流山に多くの荷物と企業が集まることから、自動化・輸配送支援やマッチング、庫内スペースのシェアリングなど多様な施策を積極的に展開。輸配送支援では、4月10日からGLPグループのモノフル(藤岡洋介社長、東京都港区)が提供を開始したトラック受け付け・予約サービス「トラック簿」に加え、GLP流山の荷物を共同で横持ち輸送できるサービスを提供する。これに向けて大手運送会社のターミナルを誘致するほか、GLP流山内での求貨・求車サービスの展開などを検討している。 自動化支援では、最適な設備を提案するコンサルティング事業や、物流ロボットのレンタルサービスを構想。また、一部倉庫スペースを確保し、シェアリング専用として開放するなど、庫内空間の有効活用を図る。加えて、人材のマッチングで庫内の適正人員確保に寄与することで、季節波動に対応できるサービスを提供する。 このほか、フィットネスジムや仮眠スペースなどアメニティーを更に充実させ、働きやすい労働環境を創出。BCP(事業継続計画)対策には、太陽光発電に蓄電池と非常用発電を組み合わせて、非常時に電力を72時間供給できる設計とする。(井内亨) 【写真=自動化・輸配送支援など多様な施策を積極的に展開するGLP流山(完成予想図)】