オリックス、埼玉・松伏にセンター リストバンドで歩数管理 オンライン医療相談も
物流企業
2019/04/23 0:00
オリックスは16日、埼玉県松伏町で建設を進めていたマルチテナント(複数企業入居)型物流施設「松伏ロジスティクスセンター」の内覧会を開催した。テナント向けに物流ロボットを6カ月間無償でレンタルするほか、「働きながら健康を促進する」をコンセプトに、希望者にヘルスケアサービスを提供できるのが特徴だ。(谷本博) 同センターは、3月末竣工。東京都心から30キロ圏内に位置し、東京外環自動車道、国道4号バイパスや同16号からも至近の物流拠点に適したエリアだ。敷地面積4万3千平方メートル、鉄骨造り4階建てで、延べ床面積は7万7千平方メートル。設計・施工は日鉄エンジニアリング(藤原真一社長、東京都品川区)が行い、独自のノウハウで地震エネルギー吸収能力の高い部材を最適に配置することにより、耐震性能に優れた物流施設を実現した。 1階と3階の中央部に車路と長さ13メートルのトラックバース(合計で大型車122台が同時接車可能)を設置。床荷重は1平方メートル当たり1.5トン、はり下有効高は5.5メートル以上を確保した。普通車の駐車場を280台分、トラック待機場は28台分を用意。BCP(事業継続計画)対応用に非常用発電機を設置したほか、環境に配慮してLED(発光ダイオード)照明を採用した。 最小区画は8250平方メートルで、最大8テナントの入居が可能。現在1社の入居が決定しており、このほかにもテナントを募集している。 共用部分には、無料Wi-Fiを利用できるカフェラウンジや開放感のある屋外テラスのほか、フィットネスルームを設置した。更に、働く従業員の健康をサポートするため、メドケア(明石英之社長、東京都豊島区)が提供する健康推進プログラムを活用。従業員はスマートフォンアプリと連動して日々の歩数管理などができるリストバンド型ウェアラブル端末を無償でレンタルできるほか、医師や管理栄養士によるオンラインでの医療・栄養相談を利用できる。 内覧会で、不動産事業部の清田衛物流事業部長は「久しぶりの大型物件開発となるが、物流ロボットの無償レンタルサービスなど、グループ力を生かした協業事業で差別化を図っていく」と意欲を示した。また、ヘルスケアサービスの提供について「様々な企業が集まる施設でこうした取り組みは楽しみ」と述べた。 【写真=現在1社の入居が決定しており、このほかにもテナントを募集】