マルエーフェリー、北九州―沖縄に定期航路 南北ルートで災害対応 トラ輸送効率化を後押し
産業
2019/04/05 0:00
マルエーフェリー(有村和晃社長、鹿児島市)は3月26日、南西海運(下地米蔵社長、那覇市)との協調配船で、北九州市と沖縄県を結ぶ週3便の貨物定期航路を開設した。1万トン級のRORO船2隻と700万トン級の一般貨物船1隻で運航する。(上田慎二) 両社が共有するRORO船「琉球エキスプレス6」を毎週火曜日に、マルエーフェリーのRORO船「琉球エキスプレス2」は毎週土曜日に、それぞれ北九州(日明港)に寄港させる。トレーラ(12メートル換算)の積載台数は2隻で計223台。 南西海運は、那覇市と宮古島市、石垣市を結ぶ一般貨物船「よね丸」を毎週木曜日、日明港に配船。両社で、本土と沖縄の本島、先島諸島までを結ぶ定曜日運航体制を整えた。 レンタカーや中古車、建設関連資材、生活物資の需要増を見込む。九州北部に新たな沖縄航路を開設することで、トラック事業者の輸送効率化を後押しし、ドライバーの労働時間削減に寄与していく。 また、九州の南北に海上輸送ルートを整備しておくことで、大規模自然災害が発生した際、支援物資を輸送したり、メーカーのサプライチェーン(供給網)が寸断されることを防ぐ狙いもある。 マルエーフェリーはこれまで、沖縄から鹿児島、東京、阪神本土にそれぞれ向かう3航路と、鹿児島-奄美群島の1航路を運航してきた。輸送力増強のため、3月には阪神航路に琉球エキスプレス6を新規投入。同航路の2隻を活用し、新たに北九州-沖縄航路を構築した。 既存航路と新規の北九州航路を合わせると、本土から沖縄に向け最大週12便の海上輸送サービス網を確立。同社は「本土-沖縄の海上輸送ネットワークの利便性を高め、トラック事業者や荷主企業の輸送効率化に寄与していきたい」としている。 【写真=北九州市と沖縄県を結ぶRORO船「琉球エキスプレス6」】