国交省/運航情報検索システム、本格運用を今夏メドに 荷主の海運シフト促進
行政
2019/04/05 0:00
国土交通省は今夏をメドに、荷主が海運モーダルシフトに活用可能な運航情報を検索できるシステムの本格運用を始める。海運へのモーダルシフトが荷主にあまり認知されていない状況を改善。同省はこのシステムを、荷主にとっての「入り口」にしたい考えだ。(辻本亮平) 3月27日、「海運モーダルシフト推進協議会」でシステムの方向性を示した。 政府は2020年度までにモーダルシフト貨物の海上輸送量を12年度比10%増の367億トンキロへ引き上げる目標を立てている。内航海運の新たな需要につなげ、安定性・生産性を高める狙いがある。 しかし、現状は荷主への認知が足りず、海運モーダルシフトの情報も得づらい。同省は検索システムを荷主にとっての「入り口」とし、海運モーダルシフトに乗り出しやすい環境を整備する。 陸上拠点の出発・到着地点や日時・曜日などを打ち込むと、適したルートを表示。船社・船種に加え、CO2(二酸化炭素)排出量も確認できる。利用運送事業者向けに港間のルート検索機能も実装。運用開始後は、船社の利用拡大に向け、アクセス内容の解析情報を提供する。 また、同日の協議会では、19年度から実施する海事局長表彰制度「海運モーダルシフト大賞」の方向性案も示した。既存の認定・表彰制度とは異なり、「革新性」「継続性」など定性的な基準を評価。既存の認定・表彰制度も継続し、並行して運用する。5~8月に推薦募集を行い、12月~20年1月に表彰する。 【写真=荷主にあまり認知されていない状況を改善する】