物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

荷待ち多い3品目/物流改善、方向性提示へ実証実験 加工食品など 懇談会で検討継続 国交省 調査を基に課題抽出

行政

2019/04/02 0:00

 国土交通省は、物流の生産性向上とトラックドライバーの労働時間改善に向け、荷待ちが多く発生している上位3品目に関する懇談会での検討を2019年度も継続する。品目別に実施したアンケートで明らかになった課題を抽出し、実証実験なども行い、解決のための方向性を提示する方針。また、4月スタートのホワイト物流推進運動も活用し、関係者による取り組みの促進を図っていく。(田中信也)  17年7月に実施した輸送品目別の調査で、「加工食品」「建築・建設用金属製品(建設資材)」「紙・パルプ」で荷主都合による30分以上の荷待ちが多く発生していることが判明。品目別に対策を検討するため、同省は18年末までに、上位3品目の懇談会をそれぞれ立ち上げた。  このうち、紙・パルプでは、流通経路の違いから洋紙・板紙、家庭紙の両分野の懇談会をそれぞれ設置した。建設資材についても、12月の初会合で「特に一戸建て住宅の流通経路が異なる」との意見があったことから、19年3月27日、懇談会の下に「戸建て住宅など」「集合住宅・事業用不動産など」の両分科会を3月27日に発足。いずれも建設資材分野を対象としたアンケートの結果を報告し、今後の進め方について議論した。  建設資材分野のアンケートでは「荷主が現在直面している問題」について質問。入出荷先、トラックの配車・輸送関連ともに「配送を委託しており状況は分からない」がトップ(それぞれ29.8%、41.7%)となり、元請けに「丸投げ」している構図が浮き彫りとなった。  このほか、入出荷先で「指定時間に合わせるために事前待機する駐車場が無い」(28.6%)、「入出荷準備が遅く待たされる」(15.5%)、「事前に契約で取り決めた以外の作業を手伝わされている」(13.1%)が、配車・輸送では「到着時間を細かく指定され、スケジュールを最適化しにくい」「積載率が低い」(いずれも17.9%)が、それぞれ上位を占めた。  同日の分科会では、調査結果や前回の懇談会で浮上した課題、今後の検討の進め方について討議。戸建て、集合住宅ともに①搬入・待機場所や荷受け担当者を探すための時間②荷待ち時間③運転者による荷下ろし作業――が共通課題だが、戸建てでは現場での関係者の情報共有、建材置き場の不足による「(荷物の)持ち帰りの発生」という固有の課題が顕在化した。  このため、19年度も引き続き二つの分科会に分け、会合を数回程度開き、それぞれ検討を深める方針。関係者の情報共有、納品時間の分散化、運賃・料金の別建て収受といった課題解決の方向性を取りまとめる。  一方、加工食品の物流の懇談会では3月25日、3回目の会合を開催。ここでも加工食品分野のアンケート結果が報告され、今後の進め方について議論した。  加工食品分野では、以前から製造、卸、販売、物流の各モードが問題意識を持って検討を進めてきたため、建設資材に比べて問題点や課題が明確。このため、比較的取り組みやすい①受発注条件の見直し(リードタイムの延長、波動の平準化、需給調整在庫の確保など)②荷待ち時間の削減(先着順から予約制への変更など)③荷役時間の削減(ばら積み貨物のパレット化など)④検品時間の削減(食品流通業界の「3分の1ルール」の見直し徹底など)――については、19年度後半にも実証実験を行い、優先的に議論していく方針だ。 【写真=建設資材の分科会、加工食品の懇談会を開催し、今後の検討の進め方を議論(集合住宅・事業用不動産など分科会、3月27日)】





本紙ピックアップ

ゼロ、車輸送周辺ビジネス加速

 ゼロは、自動車輸送周辺ビジネスで、顧客ニーズが高くグループシナジーを発揮しやすい新たなサービスの創出を加速させる。3カ年の中期経営計画の目標時期となる2027年6月までに複数の新サービスを打ち出し、それぞれ1年以内の黒…

神奈川県警「不適正な取り締まり」、要求あればドラレコ確認

 神奈川県警の第二交通機動隊が不適正な取り締まりを行っていた問題を受け、警察庁は2月20日、再発防止策を実施することを明らかにした。都道府県警に対し、相談窓口の設置や、違反者から視聴を求められた際にドライブレコーダーの映…

経産省、企業間連携システム推進

 経済産業省は、人手不足や災害激甚化、脱炭素への対応といった社会課題を解決しながら、イノベーションを起こして経済成長を実現するため、運用・管理者が異なる複数の情報処理システムを連携させる「ウラノス・エコシステム」を推進し…

外国人雇用対策、事業主のルール見直し

 厚生労働省は、高市早苗政権が外国人との「秩序ある共生社会」を掲げていることを踏まえ、不法就労の防止をはじめ事業主が守るべきルールの見直しなどの検討に着手した。 Facebook Twitter リンクをコピー 印刷 M…

オススメ記事

ゼロ、車輸送周辺ビジネス加速

 ゼロは、自動車輸送周辺ビジネスで、顧客ニーズが高くグループシナジーを発揮しやすい新たなサービスの創出を加速させる。3カ年の中期経営計画の目標時期となる2027年6月までに複数の新サービスを打ち出し、それぞれ1年以内の黒…

神奈川県警「不適正な取り締まり」、要求あればドラレコ確認

 神奈川県警の第二交通機動隊が不適正な取り締まりを行っていた問題を受け、警察庁は2月20日、再発防止策を実施することを明らかにした。都道府県警に対し、相談窓口の設置や、違反者から視聴を求められた際にドライブレコーダーの映…

経産省、企業間連携システム推進

 経済産業省は、人手不足や災害激甚化、脱炭素への対応といった社会課題を解決しながら、イノベーションを起こして経済成長を実現するため、運用・管理者が異なる複数の情報処理システムを連携させる「ウラノス・エコシステム」を推進し…

外国人雇用対策、事業主のルール見直し

 厚生労働省は、高市早苗政権が外国人との「秩序ある共生社会」を掲げていることを踏まえ、不法就労の防止をはじめ事業主が守るべきルールの見直しなどの検討に着手した。 Facebook Twitter リンクをコピー 印刷 M…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap