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ロジレス、受注・倉庫管理を一本化 作業効率化 EC事業者むけサービス

物流企業

2019/03/15 0:00

 ロジレス(西川真央社長、東京都豊島区)はEC(電子商取引)事業者向けの受注・倉庫管理のトータル支援SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)である「ロジレス」を提供している。受注から入出庫までをシームレスに連携するサービスで、ネットショップのバックヤード管理を一本化した。現在、ネットショップだけでなく、倉庫業者との提携拡大を進めている。(佐々木健)  多くのネットショップでは、受注管理システム(OMS)と倉庫管理システム(WMS)は別々のシステムを利用することが多く、受注データを加工をしないと、WMSで出荷指示に使えるデータとして処理ができない。多くの場合、csv形式という専用データに変換し、他のシステムに転送する。  OMSからの出力は随時行うのではなく、一定時間で受注を止めてから行うので、作業のタイムラグが発生する。そのため、提携倉庫では無駄な待機が発生し、夜遅くまで作業が続く要因にもなっていた。  ロジレスでは、OMSとWMSをシームレスに連携させたことで逐次、出荷データを出力でき、作業の効率化を実現している。  ECモールでは、楽天市場やYahoo! ショッピング、アマゾンなどの国内大手モールから、米国Shopifyのほか12以上のモールと、受注データのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)連携が可能だ。  送り状を発行できる運送事業者は、ヤマト運輸(長尾裕社長、東京都中央区)や佐川急便(荒木秀夫社長、京都市南区)、日本郵便(横山邦男社長、東京都千代田区)などの大手事業者から、中小規模の運送事業者が組織するラストワンマイル協同組合(志村直純理事長)まで広がっている。  西川社長は「以前、ネットショップを経営していたが、物流業務をアウトソースする過程で、自分たちのためにシステムを構築した。ロジレスは受注から出荷までの業務フローを再定義し、効率化できるシステムだ」と特徴を説明する。  2月26日にはベンチャーキャピタルのコーラル・キャピタル(ジェームズ・ライニー社長、千代田区)から、スタートアップ企業が最初に受けるシード資金として5千万円の調達に成功した。共同創業者である足立直之取締役は「システムの機能強化とともに、提携する倉庫の拡大や営業活動の強化に充てる」と資金の使途を説明している。 【写真=ロジレスの開発運用を手掛ける西川社長(左端)ら】





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