岡ト共済、女性物流活性化協が発足 会長に湯淺氏選出
団体
2019/03/15 0:00
【岡山】岡山県トラック交通共済協同組合(岡本卓治理事長)は4日、女性物流活性化協議会の設立総会を開き、岡本理事長が会員に委嘱状を交付した。会長には湯淺香代子氏(海吉運送)、副会長には土倉陽子(トクラ運輸)、平松徳子(平松運輸)の両氏を選出。相互扶助精神に基づき、共済事業への理解を深めるとともに、業務運営に協力して女性ドライバーの確保・育成などの面で積極的な提言を行っていく。(江藤和博) 岡ト共済では、前理事長の竹本秀忠相談役(竹本商事運輸)が10年ほど前に女性組織の立ち上げを提案したが、当時は必要性が薄く、立ち消えになっていた。そんな中、近年は全国の都道府県トラック協会で次々と女性部会が発足。また、四国交通共済協同組合(城戸猪喜夫理事長)の女性懇話会が設立16年を経過して評判がいいことから、岡ト共済も女性組織を立ち上げることにした。 こうした経緯に触れた上で、岡本氏は「男性社会的なトラック業界では、女性が口出ししにくいところがあったが、これからは女性なくして成り立たない。組合員事業所の懐(経理)を握っているのはほとんど女性だし、女性ドライバーを業界に取り込んで発展することが必要だ」と設立の狙いを説明。「自動運転の時代を迎えるなど交通共済の先行きは不透明で、女性の力は不可欠だ。どこにも負けない素晴らしい組織にしなければならない」と語った。 また、湯淺氏は「活動を通して共に話し合い、交流を深めることにより、様々なことを習得し、一人ひとりがスキルアップできればいい。昔から『三人寄れば文殊の知恵』と言われるが、会員の豊富な知識とパワーを頂き、女性の立場から共済の適正運営などに寄与していきたい。また、気楽に参加できる、和気あいあいとした楽しい会になれば」とあいさつした。 女性物流活性化協は、経営者や運行管理者、またはそれに準ずる立場の女性を対象とし、会員30人でスタート。総務委員会の下に位置付け、事務局は総務部が担当。運営経費は岡ト共済の予算を充てる。例会を年1回以上開催することにしており、7月中旬をメドに開く予定。また、施設見学会を実施する。 昼食を終えた後、内田幹彦専務が交通共済の成り立ちや岡ト共済の現状を解説。「四交協女性懇話会は4県持ち回りで例会を開いているが、会員制ではない。会員制の協議会で、会則を定めて運営する女性組織は全国15の(交協連傘下の)交通共済単協では初めて」と述べ、今後の活躍に期待を寄せた。 また、岡山スイキュウ(片山順二社長、岡山市南区)の松原洋子経理部係長は、同社が2018年9月に開設した企業主導型保育園について講演。「男性社員の要望が多かったのは驚きで、開設に向けての原動力になった。4月には定員を増やして19人にする」などと現状を紹介した。 【写真=記念写真に納まる湯淺会長(最前列左から5人目)ら】