UD/新型クオン試乗会、AMTでも悪路走破 積載量重視の需要見込む
産業
2019/03/01 0:00
UDトラックス(酒巻孝光社長、埼玉県上尾市)は2月22日、8リットルエンジンを搭載した新型「クオン」のメディア向け試乗会を茨城県で開いた。8リットルエンジンは、ボルボ・グループとしては既に3万基が稼働。国内向けトラックでは初の搭載となる。(辻本亮平) 試乗会では、国内営業部門車両営業本部統括も務める柴崎徹常務が、製品の概要や開発の背景を解説。更に、エンジン、機械式自動変速機(AMT)「エスコット6」、高積載仕様車の特徴を、それぞれの開発担当者が説明した。 参加者は、1周約5.8キロメートルのコースで、車両総重量20トン(ダミーウェイト含む)にそろえたクオンを運転。小排気量化によるエンジンブレーキ、排気ブレーキの効きの低下を最小限にとどめる技術などを体感した。 また、ダンプの試乗では、手動変速機(MT)に対するニーズが強い中、AMTでも悪路の走破性、ぬかるみからの脱出性が高いことを確かめた。 同社は1月29日、クオンのラインアップに8リットルエンジン搭載車を加えて販売を開始。新型クオンは、11リットルエンジン搭載車に比べて300キログラム軽量化しており、積載量向上につながった。近・中距離輸送を中心に、積載量を重視する顧客のニーズを見込んでいる。 8リットルエンジンは、低回転から幅広い回転域で力強い特性を持ち、2016年排出ガス規制に適合。全車で「重量車燃費基準+5%」を達成している。 加えて、架装メーカーとの協業により、ボディーを更に軽量化した高積載仕様車も用意。カーゴの高積載仕様車では、積載量が500~700キログラム増加。ダンプも10トン以上の積載量を確保した。また、ミキサー車は、クラス最大となる4.5立方メートルの容量を実現した。 【写真=近・中距離輸送を中心に、積載量を重視する顧客のニーズを見込む】