トータル運輸、福岡営業所を開設 車両50台規模めざす
物流企業
2019/02/07 0:00
トータル運輸(二村哲史社長、札幌市北区)は福岡市東区に福岡営業所を開設し、2月上旬から営業を開始する。2003年の創立から急ピッチで全国への営業所開設を進めており、福岡営業所は本社事務所を除き8カ所目、九州では熊本営業所(熊本市南区)に次いで2カ所目の拠点。当面は配置車両10台でスタートするが、人材確保が順調なことから、将来は50台程度に拡大する。 新営業所は、冷凍会社が保有するビルの2部屋と車庫を賃借。乗務員10人のほか、事務スタッフ2人で業務を始める。福岡都市高速道路1号香椎線の東浜出入り口の目前にあり、箱崎ふ頭からも至近距離。熊本営業所と連携しながら九州全域の配送を効率化できる体制を整えていく。 同社は引越事業も手掛けており、福岡着の依頼が多く、現地での拠点開設は以前からの懸案だった。福岡営業所を設けたことにより、九州発の引越需要を掘り起こすとともに、一般貨物の荷主開拓にも力を入れる。また、長距離輸送の中継拠点として乗務員の負担を軽減し、コンプライアンス(法令順守)を強化する。 同社では福利厚生に力を入れ、既に確定拠出年金に加入しており、傷害保険も検討している。新人採用では従業員による紹介制度を設けており、新人1人当たり入社時に3万円、3カ月継続勤務で更に1万円を紹介者に支給している。福岡営業所では求人広告などでも募集したが紹介も多く、順調に人手を確保することができた。 山口寛人専務は「荷主と運賃値上げ交渉を積極的に行い、乗務員の給与は業界水準より高い。これが人材確保に有利に働いたのではないか。福岡市東区は人材が集まりやすく、まだまだ拡大の余地がある。事業を拡大し、将来は倉庫業にも進出したい」と話している。 トータル運輸の2018年12月期の売上高は33億8千万円(トータルグループで42億9200万円)で、17年12月期の26億600万円から約30%伸びた。 山口氏は「3、4月の収支を見ながら名古屋地区や四国での営業所開設を考えている。19年12月期の売上高は更に5~10億円上積みし、将来は50億円を達成したい」と意欲を示す。(江藤和博) 【写真=九州では熊本に次いで2カ所目の拠点】