アップル、首都圏で4支店稼働 今春の繁忙期にらむ 拠点網拡充へギア
物流企業
2019/02/07 0:00
引越事業を展開しているアップル(文字放想社長、東京都中央区)は、今春の繁忙期をにらみ、首都圏で4支店を順次本格稼働させる。2019年7月期は新たな支店を都内の1カ所に更に構える構想。今後も東京23区を中心に拠点網の拡充にギアを入れていく。(沢田顕嗣) 「18年は『引越難民』と表される事態となったが、19年は昨年を上回る深刻な状況が予想される」(文字社長)。大手事業者の受注抑制などを背景に、需給バランスが一段と崩れるという予測の下、葛飾支店(葛飾区)を年末に稼働させたのに続き、江戸川(江戸川区)、練馬(練馬区)の2支店並びに川崎市中原区にも支店をオープンさせる予定。 このほか、19年7月期は杉並区または世田谷区にも1カ所の計5支店を新設する方向で動いている。支店の増設を加速させることにより、利用者の要請に応える態勢を強化するとともに、人手を確保するための受け皿を整える。 来期以降も東京を主体に、年に5支店ずつ増やしていく計画を掲げており、25年7月期に予定する売上高100億円(19年7月期は20億円を見込む)を達成するまでは、都内30支店(現行は7支店)体制をはじめ、資本を首都圏に集中的に投下する。 ソフト面の投資や施策も矢継ぎ早に実行する。個人引っ越しに次いで家族引っ越しもウェブから見積もりを取った上で予約を完了できる仕組みを構築。利用者が引越会社と何度も料金交渉する時間と手間を省く。また、AI(人工知能)を駆使した需要予測システムを活用することで人員の最適配置を実現し、需給のミスマッチを防ぐ。 このほか、電気やガスなどの手続きを代行するサービスにも本腰を入れていきたい、としている。 【写真=稼働を控える江戸川支店】