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ラクスル、求配車サービスを来月開始 一般貨物業者は利用無料 情報伝達・管理を省力化

産業

2019/01/31 0:00

 ラクスルは2月12日から、一般貨物自動車運送事業者や元請事業者、荷主企業を対象とした求配車サービス「ハコベルコネクト」の提供を開始する。これまで展開してきた求貨・求車サービスに加え、事業者間での配車のやり取りや配車情報の管理などをクラウド上で実現。これにより、情報の伝達や管理に掛かる手間を削減し、生産性を向上させ、運送業界の抱えるドライバー不足解決の一助としてもらう。1月24日開いた事業戦略発表会で、松本恭摂社長兼CEO(高経営責任者)が発表した。 (井内亨)  ラクスルは2015年、荷主企業と運送会社をオンライン上でつなぐ「ハコベル」の運用を開始。以降、対象エリアを南関東から、関西、北関東、全国へと広げ、現在、約1800社、4500台が登録している。これまでの求貨・求車サービスについては、軽貨物運送を手掛ける事業者と荷主企業に特化したサービスとして今回、「ハコベルマッチング」に改称した。  新サービスでは、2トントラックや4トントラックなど一般貨物を手掛ける事業者と、元請事業者や荷主企業が対象。各運送会社が保有する配車情報や運送業務に関する情報、トラックの車両情報などをオンライン上で管理し、可視化する。  運送業界では通常、事業者間、配車担当者とドライバー間の情報の伝達・共有を紙や電話、ファクスで行っているが、これらをオンライン上で行うことでミスの削減や効率化を実現。これに加え、従来のサービス同様に求貨・求車サービスも利用できるようにする。  利用料は一般貨物自動車運送事業者が無料で、元請けや3PL(サードパーティー・ロジスティクス)事業者、荷主企業はオープン価格に設定する。これにより、運送会社に積極的な利用を促し、サービスをより充実させる狙い。また、これまで口コミ主体だった周知活動では、展示会への出展やセミナーの開催などを通して認知度向上に努めていく。  松本社長は「一つひとつの案件に多くの人、会社が連携している。これらのやり取りがサービスを通して効率化され、コストを下げることができれば、ドライバーの給与アップにつなげることができるかも知れない」と期待を示した。  なお、事業戦略発表会では、ラクスルの松本氏と泉雄介・取締役CTO(高技術責任者)、コクヨロジテム首都圏配送センターの巾田貴紀センター長、ハマキョウレックス輸送統括部の野島法弘部長の各氏によるパネルディスカッションが行われた。 【写真=記念写真に納まる松本社長(左端)ら】





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