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好川商運、スイッチ輸送を拡大 神戸に新会社長距離需要取り込む セミトレーラ増やす

物流企業

2019/01/28 0:00

 【香川】好川商運(好川政洋社長、香川県観音寺市)は運び方改革に本腰を入れる。その一環として、2018年6月に好川社長の個人出資で神戸市東灘区に新会社「ルージュ・コパン」(資本金900万円)を設立し、12月1日から営業を開始した。新会社を拠点にセミトレーラのスイッチ輸送を拡大する。また、これを足がかりに、将来は他の地区でも新会社の設立を目指し、コンプライアンス(法令順守)を徹底しながら、多くの同業他社が撤退している長距離輸送の需要を取り込んでいく。(江藤和博)  新会社の社名は、フランス語で「赤い仲間」の意味。コーポレートカラーの赤にちなんで命名した。本社事務所は神戸航空貨物ターミナル(KーACT)に入居し、社長は好川氏が兼務。スタッフは役員や管理職を含めて13人(うち乗務員は7人)、車両はセミトレーラ・大型車の10台を配置している。また、快適な職場環境を提供するため、シャワー室のほかに6人分の仮眠室も用意した。  トレーラのシャシー交換は神戸港で実施。荷役作業は分業制にし、乗務員の拘束時間を削減するとともに、休憩時間・休息期間の規制も順守できる体制を整えた。  当初は営業所としての開設も検討したが、好川社長は「拠点同士の競争心を養い、互いに切磋琢磨(せっさたくま)するため別会社にした」という。  同社はこれまで長距離輸送を主力としてきたが、運賃値上げ交渉を積極的に進め、荷主の新陳代謝を促進。18年夏ごろから片道の輸送距離を700キロメートル以内に再編してきた。新会社設立はその延長線上にあり、関西に中継拠点を設けることで福岡県から東京都までの輸送をカバーする。また、関西地区でも新規荷主を開拓していく。  好川商運は「好川スペシャル」を称する独自のシャシー(ハコ車)を導入。GPS(全地球測位システム)や遠隔の温度管理、水滴防止装置など多くの機能を備えている。現在の保有車はルージュ・コパンを含めて55台(シャシー含む)だが、今後はスイッチ輸送の拡大を念頭にセミトレーラを増やし、保有台数100台を目指す。  好川氏は「これからは絶対にセミトレが主役になると思う。幸いなことに、セミトレに興味を示さなかった荷主の理解も得られるようになった。セミトレの利用技術を更に磨き、同業他社とのスイッチ輸送も手掛けていきたい」と話している。 【写真=赤を基調とし、様々な機能を備えた独自のトレーラ】





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