京都府警、集配車の駐車規制緩和 全国初 御池通の一部区間で
行政
2018/12/24 0:00
京都府警は17日から、市内中心部の御池通(京都市中京区)の一部区間で駐車禁止規制を見直し、緩和区間を設置した。指定区間では、午前6時から午後8時まで、おおむね20分程度の荷役中であれば、集配中の貨物自動車は取り締まりの対象から除外される。警察庁は2月、集配中の車両に対する駐車規制緩和を求める通達を出しており、全日本トラック協会によると、これに基づいて緩和区間が設けられたのは、全国で初めてのケースとなる。 軽貨物自動車を含む営業用と自家用の貨物自動車が対象で、区間は堀川御池交差点から河原町御池交差点までの1.5キロ。ただし、交差点の端から5メートル以内などの法定駐停車禁止場所、駐車場の出入り口やバス停から3メートル以内などの法定駐車禁止場所に止めることはできない。 京都府トラック協会(荒木律也会長)では以前から、京都府警に対し、市街地における集配中の営業用貨物自動車を駐車禁止規制から除外するよう、要望を続けていた。京都府警では、御池通は片側4車線と道幅が広く、荷役中に駐車しても、渋滞や混雑が発生しにくいことから、規制を見直すことにした。 17日には、荒木会長や繁本護顧問(衆院議員、自民)らが、近畿運輸局の職員や京都府警の警察官とともに御池通で啓発活動を展開。参加者は対象区間を歩きながら、トラックを止めて集配作業を行うドライバーに周知を図った。京ト協では、駐車規制見直しの概要を説明したチラシと、駐車可能なエリアを示した地図をそれぞれ2千枚作成。全会員に配布するとともに、同日の啓発活動でドライバーにも手渡した。 荒木氏は「集配作業を効率化することは、トラックドライバーの働き方改革にもつながる。我々、運送事業者は、これからもルールとマナーを守り、市民生活と経済を支えていく」と述べた。 繁本氏は「実際に対象区間を歩いてみたことで、問題点や今後の課題がよく分かった。これを機に、市街地における集配車の駐車規制を、より良い形にできればと思う。京ト協でも、集配中であることを知らせるサインボードを作るなど、警察官や一般市民へ効果的にアピールする方法を考えてもよいのでは」と話した。(小菓史和) 【写真=見直しの概要を説明したチラシや駐車可能エリアの地図を配布】