日本郵便、速達値下げ検討 普通郵便 土日休配踏まえ
物流企業
2018/12/13 0:00
日本郵便(横山邦男社長、東京都千代田区)は7日、総務省の情報通信審議会(総務相の諮問機関)の委員会で、速達の料金値下げを検討している、と報告した。同社は同委で郵便法の改正による土曜日の休配と送達日数の延長を要望しており、郵便の送達に速さを求める顧客への配慮として、毎日配達する速達のサービスを見直す方針だ。 同社は郵便法の改正により、普通郵便の休配日や送達日数を改めるよう要望しており、速達は対象としていない。制度改正が実施されると、普通郵便は、これまで木曜日までに差し出せば週末までに届いていたところ、水曜日までに差し出さなければ週明けの配達となる。 これを踏まえ、郵便にスピードを求める顧客への配慮として、速達の料金値下げなどサービスの見直しを検討。加えて、制度改正の対象が普通郵便のみであることを周知するため、全戸にチラシを配布する。 加えて、郵便法の改正による普通郵便の土曜休配と速達日数延長について、働き方改革への対応を急ぐため、全国で一斉に実施したい考えを示した。 また、日本郵便は、郵便事業の収支見込みを公表。今後、営業利益が年200億円程度ずつ減少していく――との見通しを示した。20年度に見込む郵便法の改正が実施されれば、600億円程度回復するが、減少は止まらないと予測。ただし、同社の自助努力で一定程度は改善するとみられ、同委では郵便法の改正と併せ、新技術の導入による業務効率化などの方策を審議している。(辻本亮平) 【写真=普通郵便の休配日や送達日数を改めるよう要望しており、速達は対象としていない】