Hacobu、データで物流最適化 様々なプレーヤーと協業 公共性ある存在になる
産業
2018/12/06 0:00
Hacobu(佐々木太郎社長、東京都港区)は11月27日、講演やセッションを行うイベントを開催し、物流業界でのデジタル化を推進して持続可能な社会を構築する方策を示した。(高橋朋宏) 佐々木社長は「物流業界では、アナログな媒体で業務が進められている。デジタルのデータが存在しないために最適化できない。輸配送に関わるあらゆる事業者がデジタルにつながることのできる物流情報プラットフォームをつくりたい。事業者の垣根を越えた物流ビッグデータを使って物流全体の最適化を行い、持続可能な社会をつくっていくことが我々のミッションだ」とあいさつした。 同社が提供しているサービスは配送マッチング、動態管理、バース管理で、佐々木氏は「パレット管理、配送計画作成、ルート最適化、納品書電子化、車両シェアリングの提供も考えているが、必ずしも自前で提供する必要は無い。専門事業者とAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)で連携し、配送依頼サービスのムーボ上でつながる世界を様々なプレーヤーと協業・競争してつくりたい」と構想を紹介。 更に、「そのためには我々が公共性のある存在にならないといけない。ガバナンスを効かせ、個社に対してではなく、産業全体に便宜を提供する存在になりたい。多くの会社に仲間になって欲しい」と語った。 また、「ロジスティクスという産業のブランディングをしたい。今、産業間で人材獲得競争が行われている。ロジスティクスが非常に面白く知的な産業だと、業界が束になってアピールしないと、人材は他産業にどんどん持っていかれてしまう」と述べた。 このほか、ディー・エヌ・エー(DeNA)の中島宏執行役員が「インターネットから見たロジスティクスの世界」と題して講演。「ロボティクス導入の課題と解決アプローチ」「ロジスティクスにおけるデジタルトランスフォーメーション実行上の課題と解決アプローチ」「エンジニアの考えるブロックチェーン×ロジスティクス」をテーマにしたセッションも行われた。 【写真=「ロジスティクスという産業のブランディングをしたい」と話す佐々木社長】