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ALT、薄型パレットで効率化 「手積み手下ろし」解決

産業

2018/12/06 0:00

 アドバンスド・ロジテックジャパン(ALT、平田幸弘社長、東京都大田区)は、同社が開発・販売を手掛ける薄型パレット「パスボーダー」で、物流会社や荷主企業の輸送効率向上と労働環境改善に寄与していく。パスボーダーの厚さは通常のパレットの5分の1の3センチで、荷物の積載効率を高めることが可能。レンタル事業の展開も検討していく。  物流業界で管理や荷さばき、保管などの業務効率化に向け、多くの専用機器やシステムが開発・発売される中、同社では「輸送業務の合理化が進んでいない」と判断。鶴田孝取締役は「特に、パレット化による積載率低下を恐れて、手積み手下ろしの問題を解決できていない企業が多い」と強調する。こうした現状を受け、同社は薄型で軽量化したパスボーダーを開発した。  一般的なパレットの厚さ15センチに対してパスボーダーは3センチと、5分の1に圧縮。重さは4キロに軽量化し、指一本で持ち上げられる。一段積み上げるごとに15ミリしか高くならない形状としたことで、帰り荷と一緒にパレットを回収する場合でも、空いたスペースに積載することができる。商品は、素材の違う4タイプをそろえ、うち2タイプは輸出を想定してワンウェー用を用意した。  一方、パスボーダーをフォークリフトで運ぶには、専用のローラーフォーク(爪)が必要となる。ALTは、蘭ローラーフォークメーカーの日本総代理店である山川エンジニアリング(山本繁社長、福岡県須恵町)と連携して、パスボーダー用に改良した上で販売権を取得した。  物流会社や荷主企業が保有するフォークリフトの爪部分に、専用ローラーフォークを取り付けることが可能。爪を地面に付けながらパレットの下部に潜り込ませるなど、一般的なフォークリフトと操縦性が異なるため、操縦時の留意点などをALTが説明する。  鶴田氏は「労働時間の規制が厳しくなる中、物量は増えている。各社の課題を聞きながら、パスボーダーを活用した輸送方法を提案し、輸送の課題解決に貢献したい。現在、テスト導入の企業に加え、家電や農産品メーカーなどからも話をいただいている」と話している。(井内亨) 【写真=指1本で持ち上げられるぐらい軽量化】





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