金丸運送店、緊急輸送便の引き合い増 若手配車マンが活躍 3PLに業容拡大へ
物流企業
2018/12/03 0:00
【広島】金丸運送店(橘高祥吾社長、広島県福山市)では、協力会社とのネットワークで運営している緊急輸送便の引き合いが増加中だ。若手の配車マンも采配を振るい、急を要する依頼に柔軟に応えている。(矢野孝明) 橘高常泰取締役が同業者と連携し、2015年にウェブサイト「広島県スポット便・緊急便トラック配車センター」を開設。地元と県外を合わせ40社でネットワークを形成し、突発的な配車要請に車両を探して対応している。 ドライバー不足や長距離輸送を敬遠する動きなどから、製造業の貨物を中心に堅調に推移してきたが、西日本豪雨災害など大規模災害が相次いだ今夏から、問い合わせが急増。JRコンテナ貨物輸送が一時休止した影響で、トラックへのシフトを希望する卸会社から定期便の仕事を受注するなど、スポット便だけでなく新規顧客の開拓にもつながるようになった。 緊急対応の件数増加には、配車マンの活躍も大きい。中途入社2年目の楢崎慎也氏が持ち前の明るさとバイタリティーで、協力会社との連携を強化。橘高取締役は「自分が配車をしていた時と比べ、多い月では10倍近い売り上げを記録した。緊急便のニーズと良い人材の両輪で、勢いが増している」と高評価する。 新たに、倉庫管理も付随する業務受託も進行しており、将来的には3PL(サードパーティー・ロジスティクス)の領域まで業容を拡大したい考え。また、軽トラック専用の緊急サイトも計画中で、特別積み合わせ貨物の積み残し荷物などを主なターゲットに想定している。 【写真=協力会社40社で対応する緊急便のサイト】