第一貨物、新札幌支店が稼働 敷地面積1.2倍の広さ 災害時は避難所に
物流企業
2018/11/29 0:00
第一貨物(武藤幸規社長、山形市)は26日、新札幌支店(北海道北広島市)を稼働させた。悪天候でもトラックへの積み込み・積み下ろしを行いやすいように、バースを屋内に設置。敷地面積も従来の1.2倍の広さになった。道央自動車道・北広島インターチェンジ(IC)に近い立地を生かして輸送効率を高め、北海道内外の貨物を取り込む。(土屋太朗) 札幌市清田区にあった従来の支店は、1973年稼働のため施設の老朽化が進んでおり、同社では新築移転を進めていた。 新たな支店は敷地面積2万平方メートル、床面積7200平方メートルの平屋建て。保有車両は71台で、従来通り札幌、恵庭、北広島の各市が配送エリアとなる。 風雨や雪などの天候でも安全に作業できるよう、トラックは大型車、集配車ともに屋内に入ってバースに接岸する設計。建物の形状も雪の落下による被害が少ないようにした。また、長寿命LED(発光ダイオード)照明を採用し、省エネも推進。災害時には、支援物資の集積拠点や避難所として、自治体からの支援要請に積極的に応じていく構えだ。 21日の記念式典では、武藤社長が「立派な施設ができた。全国の貨物を取り扱い、今後も一層励んでいきたい」と強調。現行の1日当たりの貨物取扱量が、入荷量200トンなのに対して、出荷量は100トンであることから、ICに近く、国道36号に面しているといった立地を生かして取扱量を増やしていく考えを示した。 また、上野正三北広島市長は「当市の街づくりや商工業の発展、企業誘致に弾みが付く」と完成を祝した。 【写真=トラックは屋内に入ってバースに接岸できる】