遠州トラック、幹線輸送が1年で2倍 通販物流の拡大に伴い 協力会社に増便要請
物流企業
2018/11/29 0:00
遠州トラックが請け負う大手通信販売会社のセンター間輸送(幹線輸送)が、スタート当初に比べ大幅に増加している。商品の取扱量が年々増えていることや、通販会社が大手運送事業者への依存率を低下させていることから、今後、幹線輸送や宅配で更なる拡大を見込む。これに伴い16日開いた協力会社物流会議では、担当の関東事業部が状況を説明し、出席事業者に対してトラックの増便などの協力を要請した。(奥出和彦) 同社は大手通販会社の幹線輸送を2016年11月からスタート。物量の多い関東、関西、中部エリア内やそれぞれのエリアをつなぐ幹線輸送を担当しており、17年12月に1日当たり120程度だった便数が18年11月には300便に迫る勢いで急増。7割程度を協力会社のトラックで賄っており、今後も増加が見込まれることから、各エリア内での外部協力が必要となった。 年末繁忙期を迎え、幹線輸送業務の大幅な拡大が見込まれる。また、関西エリアで新たな業務を請け負っており、これまでエリアごとに開いていた同会議を、今回初めて一カ所で開催。更に、7月から神奈川、静岡、愛知、岐阜の4県の一部エリアで宅配事業も始めており、配送拠点の設置など輸送体制の整備を急ぐ。 澤田邦彦社長は「通販物流が拡大しており、繁忙期も控えているため、このタイミングで一カ所に集まってもらった。皆さんにできるだけの協力をお願いしたい」と要請した。 また、本社事業部、西日本事業部、生活関連事業部が現況や今後の方針を発表。本社事業部は、静岡県内から関東や関西に配送する電機製品の配送状況と、19年5月に掛川市内に完成する延べ床面積2万2500平方メートルの新倉庫について紹介。西日本事業部は、新東名高速道路の浜松サービスエリア(浜松市北区)に隣接する中継輸送拠点「コネクトエリア浜松」と、同年10月に完成する予定の都田新倉庫(浜松市北区)を連携させた中継輸送について案内した。 【写真=「繁忙期も控えているため、皆さんにできるだけの協力をお願いしたい」と澤田社長】