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オタフクソース、関西物流センター稼働 在庫型は全国6カ所目 物流パートナーの負担減

荷主

2018/11/19 0:00

 調味料メーカーのオタフクソース(佐々木直義社長、広島市西区)は関西物流センター(大阪府八尾市)を開設し、10月29日から稼働させた。在庫を置くことで、BCP(事業継続計画)対策と物流パートナーの労働環境の改善、品質向上を図るのが狙い。(矢野孝明)  ティアンドエムサービス(竹田和弘社長、東大阪市)の八尾倉庫内に、2千平方メートルのスペースを賃借。保管業務をエバラ物流(逸見之人社長、横浜市西区)に、配送業務をサン・エクス(岡田典之社長、広島市佐伯区)にそれぞれ委託した。受託した2社は、これまでも関東や広島のオタフクソース物流センターで実務を行っている。  関西物流センターの配送エリアは、大阪・奈良・和歌山・兵庫(神戸市以西)の4県。主力のソース類をはじめ、製品全般を扱う。在庫量は、大規模災害などで広島の本社工場からの供給が途絶えた場合でも、20日間ほどは出荷可能な3万9千ケースとした。  これまで関西方面への出荷は、在庫を置かずに仕分け・配送するスルー配送の体制をとっていた。広島で荷物を積んだトラックが夕方に出発し、深夜に関西へ到着、方面別に仕分けて翌日の午前中に届ける。関西センター稼働後は、事前にピッキングができるため、輸配送中の仕分け作業が無くなり、物流パートナーの負担を軽減できた。荷扱いが丁寧になり、輸送品質も高まった。  オタフクは広島(広島市西区)をはじめ、関東(川崎市)、札幌(札幌市)、中部(名古屋市)の各物流センターに加え、2017年7月に九州センター(福岡市)の運用を開始。全国6カ所目となる関西センターが稼働し、在庫型センターの設置計画が完了した。一方で、東北や北陸など配送エリアが広い地方もあるため、将来的には拠点の更なる細分化も視野に入れている。  ロジスティクス部の小田孝広部長(51)は「物流コストが上昇しても、製品を顧客まで運び切ることの方が重要。メーカーの責任としてBCPも不可欠だ。同時に、物流パートナーの働き方改革も共に考える時代」と強調する。19年4月からは、物流パートナーのトレンドに合わせ、自社パレットからレンタルパレットへ変更する計画もある。 【写真=物流パートナーの労働環境改善に目を向ける(本社工場)】





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