国土交通省/今冬の予防的通行止め、「勾配5%以上」区間で チェーン着脱場など整備
行政
2018/11/08 0:00
国土交通省は今冬、大雪時に交通渋滞を起こさないようにするため、過去に立ち往生が発生した箇所や、道路の勾配が5%以上(100メートル走って5メートル以上上昇)の箇所で、大雪予報を踏まえた予防的通行止めを実施する方針だ。通行止めをしている間に、集中的に除雪を行う。予防的通行止めを行う際には、同区間で先んじてチェーン規制を実施し、通行止めが長時間に及ばないよう配慮する。(辻本亮平) 1日の冬季道路交通確保対策検討委員会(石田東生委員長、筑波大学名誉教授)で、今冬の方針を示した。予防的通行止めを実施する区間については現在、抽出を進めている。2月、北陸地方を襲った大雪を踏まえ、北陸自動車道では加賀インターチェンジ(IC)-丸岡IC、今庄IC-木之本ICの両区間で実施することを検討している。 予防的通行止めは、気象庁の大雪緊急発表などを踏まえて実施するもの。チェーン規制に関しては、チェーン脱着場の整備状況などを念頭に行う。同委は5月に策定した中間取りまとめで、チェーン脱着場などインフラ整備を進めることとしている。 併せて、本格的な降雪の1~3日前に、広域的なう回を要請。通行止めの予告も行い、物流事業者などに協力を求める。 委員会では、石田座長が「実効性を確保するため、協力したトラック運送会社に何らかのインセンティブを与えるなどの方策を講じてはどうか」と述べた。 国交省では4月、北陸地域で豪雪が起こり、トラックの脱輪をきっかけに大渋滞が発生したことなどを踏まえ、同委を立ち上げ。道路管理者や一般のドライバー、トラック事業者、荷主を巻き込んだ具体的な対策について議論を重ねている。 【写真=先んじてチェーン規制を実施し、通行止めが長時間に及ばないよう配慮】