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協和環境サービス、リサイクル事業を開始 生ごみ堆肥化し地域貢献 グループ農地で利用

産業

2018/11/05 0:00

 【北海道】タイヨウ(重信秀俊社長、札幌市厚別区)グループで、産業廃棄物処理事業などを手掛ける協和環境サービス(同、北海道江別市)は10月23日、江別市内の一般企業から排出される食物残渣(ざんさ)を堆肥(たいひ)化するリサイクル事業をスタートさせた。生ごみはほとんどが焼却処分とされ、リサイクルは道内において2、3の自治体でしか行われていない。新事業は5年前から検討を重ね、8月にタイヨウが創立60周年を迎えたのを機に、地域社会への貢献事業として決定した。(那須野ゆみ)  江別市江別太の所有地9万5千平方メートルに完成した堆肥製造施設(堆肥舎)は、床面積646平方メートルの鉄骨・鉄筋コンクリート造り平屋建て。建設費は1億6千万円。  市の委託業者が収集して運んできた動植物性残渣を破砕し、プラスチックやビニールなどの異物を除去。破砕された生ごみと副資材を混合して1次発酵槽へ運ぶ。ここでは、高圧通気好気性発酵方式(イージージェット)により均一に通気し、28日かけて発酵させる。更に通気し、2週間の2次発酵を経て堆肥となる。  1日当たり3トンの残渣を処理し、年間最大で230トンの堆肥を製造。堆肥は当面、販売せずにグループの農地などで利用する。  また、3年後には、同社では4カ所目となる最終廃棄物処分場を同敷地に建設する計画で、投資額は12億~13億円を見込む。  23日の堆肥舎竣工式で、重信社長は「利益追求ではなく地域貢献事業の一環と考えている。手探りで始めた新規事業だが、多くの方々の力添えでスタートラインに立つことができた」とあいさつ。  江別市の三好昇市長が「企業系の生ごみ処理に困っていたが、環境にも優しい最新の処理施設が完成し心強く思う」と述べた後、関係者らはテープカットで完成を祝った。 【写真=関係者らとテープカットに臨む重信社長(中央)】





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