滋ト協、荷主にも理解・協力を 労災増を重く受け止め
団体
2018/11/05 0:00
【滋賀】滋賀県トラック協会(田中亨会長)と陸災防滋賀県支部(田中支部長)では、労働災害が増加傾向にあることを重く受け止め、安全を最優先した作業を会員に呼び掛ける一方、事故が起きにくい作業環境の整備に向け、荷主にも協力を求めていく。 10月24日開いた滋ト協の理事会で、田中会長は、滋賀労働局から労災撲滅への協力を求められたことを報告。その上で、「運送事業者における労災は、荷役中の転落や転倒が原因のものが多い。荷主の施設内での荷役中がほとんどであるため、会員各社が安全な作業に配慮することはもちろん、荷主にも理解と協力を求めていく必要がある」と述べた。 県内の道路貨物運送事業における2018年の労災件数は、8月末時点で94件と、前年同期に比べ20件多くなっている。これを重く受け止め、陸災防滋賀県支部では、11月7日に無料で受講できる荷役作業安全研修会を開き、管理者やドライバーの安全意識高揚を図る。 出席者からは「荷主によっては、荷台に乗り降りしやすいよう移動式のステップを用意したり、安全ロープを設置してくれているケースもある。労災の起きにくい作業環境づくりへの協力も求めるべき」といった声が聞かれた。(小菓史和) 【写真=安全を最優先した作業を会員に呼び掛け】