ホンダエヌバン、女性社員の負担軽減 ダスキンが使い勝手語る 車は「動く職場」
荷主
2018/10/29 0:00
ホンダとダスキンは24日、ホンダの新型軽商用車「N―VAN(エヌバン)」について、両社の執行役員が使い勝手などを語る報道関係者向け対談を行った。物流業界の人手不足や少子高齢化に伴い、高齢者や女性活用の必要性が高まる中、『動く職場』の安全性・快適性の向上についても話し合われた。(吉田英行) エヌバンは7月に発売された商用の軽バン。長時間移動の快適性を追求するとともに、荷室を低床化して高さのある荷物でも収納しやすくした。また、助手席側のピラーを無くし、ピラー機能を助手席ドアとスライドドアに内蔵させたことで、助手席側に大きな開口部が生まれ、荷物の積み下ろしが容易な構造となっている。 ダスキンでは30台を導入し、首都圏の直営店を中心に、主に清掃用具の配達や家事代行など個人宅を訪問する業務で使用している。 対談には、ダスキンから竹之内茂夫・執行役員訪販グループ運営本部長、ホンダからはエヌバンの開発・企画責任者の鈴木麻子・執行役員日本本部副本部長が出席。フリーアナウンサーの野中美里氏が進行を務めた。竹之内氏は人材確保に向け、ダスキンが厚生労働省による子育てサポート企業認定制度「くるみんマーク」を取得し、女性従業員の出産・育児を支援する体制を整えていることなどを紹介。 その上で、エヌバンについて「女性従業員が多いので、床が低く開口部が大きい車両は、日々の業務での体、精神への負担が軽減された」と評価。 また、「モップのお届け業務に従事する従業員は5 万人おり、ほとんどが女性で、平均年齢は50~55歳。こうした従業員がもっと働きやすくなる車が不可欠。今後も現場から意見を上げたい」と話した。 鈴木氏は「少子高齢化に伴い、高齢者や女性による配送の機会が今後一層増える。女性にとって車の乗り降りや荷物の積み下ろしは、男性以上に負担が大きい。車は『動く職場』であり、安全・快適で疲れにくい環境を整えることが重要」と述べた。 【写真=エヌバンの前に立つ、ホンダの鈴木執行役員(左)とダスキンの竹之内執行役員】