置田運輸、新規荷主開拓を強化 流通加工の受託検討 倉庫新設も視野
物流企業
2018/10/15 0:00
【神奈川】置田運輸(置田圭三社長、横浜市南区)は2018年度(18年10月~19年9月)、倉庫業務を含めて新規荷主開拓を強化する。保管に加え、ニーズが高まっている流通加工や二次検査業務の受託を検討するとともに、横浜市内での倉庫新設も視野に入れる。7日に行われた経営計画発表会で、置田社長が方針を示した。(吉田英行) 17年度は、荷主との運賃交渉を通じて赤字部門の解消に注力。また、大型車を中心に運行効率化を図り、実車率向上や組み合わせ配送を積極的に進め、1台当たりの収益性を高めた。 更に、労働環境改善に向け、荷主に対し納品の時間指定の緩和を求めるとともに、ルート改善の提案や情報共有の強化を図った。申し入れを行ったにもかかわらず労働環境改善に至らなかった荷主とは、7月末で契約を打ち切った。 平塚営業所(平塚市)の倉庫は、増床により計1500平方メートルのスペースでの運用が可能となり、保管だけでなく仮置きや検査場所の提供といった新たなニーズに対応。輸送とのシナジーにつながった。 18年度は、輸送力確保と品質維持を前提に、引き続き適正運賃収受に取り組み、人材確保に向けて労働環境改善を進める。 また、輸送営業部を中心に新規荷主開拓を強化し、20社獲得を目指す。倉庫業務では保管に加え流通加工、二次検査、倉庫新設に対するニーズが高く、検討を進める。横浜市内に適した物件があれば、新たな倉庫開設も視野に入れる。 横浜市内の指定エリア内で自転車を自由にレンタル・返却できる「ベイバイク」事業については、9月28日に1日の利用回数が過去最高の1838回に達し、会員数も8月時点で8万2千人を超えた。現在、みなとみらい地区や中華街が中心の貸し出し・返却エリアを、本牧エリアや横浜駅周辺などにも拡大。新たな事業の柱として成長させていく。 これらの取り組みを通じ、19年9月期の売上高は、前期比5%増の10億5千万円を目指す。 同社の安全品質委員会が主導して6月16日に開催したドライバー研修会には、自社のほか運送事業者22社が参加。計123人の出席者がドライブレコーダー映像を活用した事故防止研修を受けた。今年度は2、3回程度の開催を計画する。 経営計画発表会ではこのほか、勤続30年以上の田島信幸氏を表彰。長期無事故・無違反表彰では25年の高橋正寿氏ら8人、優秀社員表彰で永野学氏ら7人に置田氏から表彰状が贈られた。 【写真=勤続30年以上の田島氏(右から2人目)と記念写真に納まる置田社長(右端)、置田光男会長夫妻】