コネクトエリア浜松がオープン、長時間労働改善を支援
荷主
2018/10/08 0:00
中日本高速道路(宮池克人社長兼CEO=最高経営責任者、名古屋市中区)と遠州トラックは3日、全国のトラック運送事業者が利用できる中継物流拠点「コネクトエリア浜松」(浜松市北区)をオープンした。 コネクトエリア浜松は、トラックドライバーの長時間労働改善のため、中継輸送を支援する中継物流拠点として2社が共同で整備。新東名高速道路下り線側の浜松サービスエリア(SA、同)に隣接する、8千平方メートルの中日本高速の所有地を利用した。関東、関西方面からのトレーラを場内で入れ替えたり、ドライバーがそれぞれの方面のトラックに乗り換えたりすることで、荷物を目的地に運びながらドライバーが出発地に引き返せるようにする。ドライバーは長距離運行すること無く、日帰りが可能となる。 利用料金は1台に付き1回600円。月会費は登録台数6台までで1台当たり4千円、7~14台は2千円、15台以上は千円。利用時は事前に発行される利用登録カードを使うことで、コネクトエリア浜松のゲートを入退場できる。通信制御により利用事業者や入退場の時間が記録される仕組み。施設運営のオペレーションは遠州トラックが担う。 当面の利用台数目標を1日当たり50台とした。現時点で、東京都―大阪府、東京都―兵庫県の輸送を行う2社、23台が登録。10社程度が利用を検討しているという。 同日開かれたオープンセレモニーには、宮池社長や遠州トラックの澤田邦彦社長を始め、静岡県トラック協会(大須賀正孝会長)から加藤浩幸副会長らが参加。テープカットの後、遠州トラックの車両によるトレーラ交換のデモンストレーションも行われた。 宮池氏は「長距離トラックドライバーの労働環境向上に向けた新しい取り組みがスタートした。新東名の6車線化も決定し、日本の大動脈の安定性と効率性が図られる。この地域の物流にしっかりと協力していきたい」とあいさつ。 澤田社長も「幅広く同業者に使ってもらって、それぞれが抱える問題を解消する手段になればと思う。この事業が成功するよう努力したい」と力を込めた。(奥出和彦) 【写真=オープンセレモニーでテープカット】