物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

パワハラ防止措置 義務化巡り労使対立 厚労省、来年度にも具体策まとめ

行政

2018/10/01 0:00

 厚生労働省は9月25日、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会で、事業主への措置義務化など、パワーハラスメント防止対策の検討に着手した。労働者側の委員から「措置義務を設けるべき」という意見が相次いだ。一方、使用者側は「パワハラ防止のガイドラインも無い現状では時期尚早」など、措置義務化に慎重な態度を示した。今後、議論を重ね、2019年度にも具体策をまとめる。ハラスメントの事例は年々増加しており、政府は生産性向上など働き方改革も踏まえ、是正を目指す。(辻本亮平)  「職場のパワーハラスメント防止対策についての検討会」(佐藤博樹座長、中央大学大学院教授)の報告書を踏まえ25日、雇用環境・均等分科会(奥宮京子文科会長、弁護士)で議論。報告書には対策案として、事業主への措置義務や、ガイドラインで措置の内容を明示することなどが盛り込まれた。  分科会ではパワハラ防止対策を巡り、労使が対立。委員はハラスメントにより働き続けられなくなった事例を挙げ、罰則規定や措置義務化などの対策を求めた。  使用者側は「中小はマンパワーが乏しく、ノウハウも無い。ガイドラインもつくられていない中で、実効性を確保できる対策を決めなければいけない」などと述べ、慎重な姿勢を示した。  対策を検討するに当たり、パワハラの定義も俎上(そじょう)に載せた。同検討会は報告書で①優越的な関係に基づいて行われること②業務の適正な範囲を超えて行われること③身体的もしくは精神的な苦痛を与えること、または就業環境を害すること――と整理。使用者側の委員からは「パワハラは指導業務との線引きが難しく、世代や業種によって受け止め方が違う」という指摘が出た。実効性ある防止策を講じるため、今後、議論を進める。  職場のいじめ・嫌がらせの事例は年々増加。総合労働相談コーナーへの相談は16年度に7万件を超え、全体の22.8%を占めた。政府は17年3月に決定した「働き方改革実行計画」で、労使によるパワハラ対策の検討を求めている。  セクシャルハラスメント(セクハラ)対策についても検討。労働側の委員が「男女雇用機会均等法などに、セクハラの禁止を明記すべき。明確な規定が無いために、泣き寝入りする被害者がいる」と指摘した。 【写真=生産性向上など働き方改革も踏まえ、是正を目指す】





本紙ピックアップ

通常国会冒頭で衆院解散、「交付金法改正案」廃案に

 高市早苗首相が、23日に開会する通常国会の冒頭で衆院を解散する意向を固めた。これにより、2025年12月15日の臨時国会で衆院に提出された、軽油引取税の旧暫定税率廃止後にトラック運送、バス事業への運輸事業振興助成交付金…

関空「国際貨物地区リニューアル」、貨物増・労働環境改善へ 

 更なる貨物獲得と労働環境の改善に向け、関西国際空港の国際貨物地区が生まれ変わろうとしている。上屋面積を今後3年の間に5%、長期的には10年から15年かけて50%拡張。人手不足も課題となる中、老朽化した施設をリニューアル…

国分&ヤマトHD、過疎地物流維持へ連携

 国分グループ本社(國分晃社長兼COO=最高執行責任者、東京都中央区)とヤマトホールディングスは15日、過疎地域での物流維持や生産者支援などを目的に連携協定を結んだ。両社のネットワークやインフラを活用し、買い物困難地域で…

国交省「技術基本計画案」、革新エコシステム提唱

 国土交通省は7日、第6期同省技術基本計画案(2026~30年度)を明らかにした。意見公募を経て、3月末までに閣議決定する。同省の技術政策の基本方針とともに、研究開発の推進、効果的な活用、同政策を支える人材の育成などの取…

オススメ記事

通常国会冒頭で衆院解散、「交付金法改正案」廃案に

 高市早苗首相が、23日に開会する通常国会の冒頭で衆院を解散する意向を固めた。これにより、2025年12月15日の臨時国会で衆院に提出された、軽油引取税の旧暫定税率廃止後にトラック運送、バス事業への運輸事業振興助成交付金…

関空「国際貨物地区リニューアル」、貨物増・労働環境改善へ 

 更なる貨物獲得と労働環境の改善に向け、関西国際空港の国際貨物地区が生まれ変わろうとしている。上屋面積を今後3年の間に5%、長期的には10年から15年かけて50%拡張。人手不足も課題となる中、老朽化した施設をリニューアル…

国分&ヤマトHD、過疎地物流維持へ連携

 国分グループ本社(國分晃社長兼COO=最高執行責任者、東京都中央区)とヤマトホールディングスは15日、過疎地域での物流維持や生産者支援などを目的に連携協定を結んだ。両社のネットワークやインフラを活用し、買い物困難地域で…

国交省「技術基本計画案」、革新エコシステム提唱

 国土交通省は7日、第6期同省技術基本計画案(2026~30年度)を明らかにした。意見公募を経て、3月末までに閣議決定する。同省の技術政策の基本方針とともに、研究開発の推進、効果的な活用、同政策を支える人材の育成などの取…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap